ウイグル族の自然長寿者の心拍変動に関する研究-周波数領域解析を中心として

【目的】中国新彊ウイグル自治区のウイグル族の自然長寿者群の心拍変動を周波数領域解析で検討し, 自律神経機能に関し研究した.【対象と方法】ウイグル族の老人で, 65~70歳の14例の老人群と90歳以上の22例の長寿群で, 24時間ホルター心電図を記録し, 心拍変動のパワースペクトル解析を行った.【結果】LF値は24時間, 覚醒時間帯, 睡眠時間帯のいずれの平均値も長寿群で低値を示した. また, 日内変動は長寿群で平坦化を認めた. HF値は老人群で睡眠時間帯の平均値が有意に高く, 長寿群では国内変動の平坦化を認めた. LF/HF値は両群ともに覚醒時間帯に高く, 睡眠時間帯に低い傾向があるが, 両群...

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Veröffentlicht in:心電図 2002, Vol.22 (6), p.613-619
Hauptverfasser: 柳川新, 小沢友紀雄, 笠巻祐二, 斎藤頴, 上松瀬勝男, 程祖亭, 汪師貞
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:【目的】中国新彊ウイグル自治区のウイグル族の自然長寿者群の心拍変動を周波数領域解析で検討し, 自律神経機能に関し研究した.【対象と方法】ウイグル族の老人で, 65~70歳の14例の老人群と90歳以上の22例の長寿群で, 24時間ホルター心電図を記録し, 心拍変動のパワースペクトル解析を行った.【結果】LF値は24時間, 覚醒時間帯, 睡眠時間帯のいずれの平均値も長寿群で低値を示した. また, 日内変動は長寿群で平坦化を認めた. HF値は老人群で睡眠時間帯の平均値が有意に高く, 長寿群では国内変動の平坦化を認めた. LF/HF値は両群ともに覚醒時間帯に高く, 睡眠時間帯に低い傾向があるが, 両群で有意差はなかった.【結論】ウイグル族の自然長寿者群は, 副交感神経機能が老人群に比較して低下しているが, 交感神経機能は老人群と差がなく比較的保たれていることが示唆された. (心電図, 2002;22:613~619)
ISSN:0285-1660
DOI:10.5105/jse.22.613