アミオダロンにおける催不整脈作用の検討

心室性不整脈にアミオダロン(AMD)を使用した122例を対象に, AMDの催不整脈作用を検討した. 頻脈性不整脈は9例に発生し, うち拡張型心筋症(DCM)症例が7例を占めた. また徐脈性不整脈は3例に発生し, DCMが2例を占め, DCM患者における催不整脈作用の出現が高かった. DCM症例と陳旧性心筋梗塞症例の比較では, 有意にDCM症例での催不整脈作用の出現が多かった. 頻脈性催不整脈を生じた9例中7例(77.8%)で頻拍が多発し, 残り2例では不整脈が重症化(例VT→VF)した. これらの催不整脈は主として内服開始3週間以内に出現した. DCM症例における催不整脈作用の出現群・非出現群...

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Veröffentlicht in:心電図 2001, Vol.21 (1), p.40-45
Hauptverfasser: 田口敦史, 鎌倉史郎, 相原直彦, 栗田隆志, 須山和弘, 清水 渉
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:心室性不整脈にアミオダロン(AMD)を使用した122例を対象に, AMDの催不整脈作用を検討した. 頻脈性不整脈は9例に発生し, うち拡張型心筋症(DCM)症例が7例を占めた. また徐脈性不整脈は3例に発生し, DCMが2例を占め, DCM患者における催不整脈作用の出現が高かった. DCM症例と陳旧性心筋梗塞症例の比較では, 有意にDCM症例での催不整脈作用の出現が多かった. 頻脈性催不整脈を生じた9例中7例(77.8%)で頻拍が多発し, 残り2例では不整脈が重症化(例VT→VF)した. これらの催不整脈は主として内服開始3週間以内に出現した. DCM症例における催不整脈作用の出現群・非出現群間の臨床・心電図・電気生理学的検査の各指標の比較では両群間に有意な差は認められず, その予測は困難であった. DCMではAMD使用時に頻拍の多発を中心とする催不整脈作用の発生率が高く, 使用には注意が必要と考えられた. (心電図 21:No.1, 40~45, 2001)
ISSN:0285-1660
DOI:10.5105/jse.21.40