虚血性不整脈の基礎と臨床―臨床
リエントリー性不整脈の発生要因として, 基質, トリガー, 修飾因子があげられ, これらが組合わさって持続性頻拍症の発症へと至る. 急性心筋虚血および梗塞はあらゆる不整脈の発生基質となり, トリガーとしての心室性期外収縮(PVC), 修飾因子としての交感神経の緊張により, 心室頻拍(VT), 心室細動(VF)の重症リエントリー性頻拍症が起きやすくなる. 本稿では虚血性心疾患にしばしば合併し, 急性期, 慢性期の生命予後を左右する重要な因子である不整脈の種類とその治療について概説する. I. 急性心筋梗塞症(AMI) AMI発症直後には80%以上の例になんらかの不整脈が出現するが(表1), 急性...
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Veröffentlicht in: | 心電図 2000/07/25, Vol.20(4), pp.312-321 |
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Hauptverfasser: | , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | リエントリー性不整脈の発生要因として, 基質, トリガー, 修飾因子があげられ, これらが組合わさって持続性頻拍症の発症へと至る. 急性心筋虚血および梗塞はあらゆる不整脈の発生基質となり, トリガーとしての心室性期外収縮(PVC), 修飾因子としての交感神経の緊張により, 心室頻拍(VT), 心室細動(VF)の重症リエントリー性頻拍症が起きやすくなる. 本稿では虚血性心疾患にしばしば合併し, 急性期, 慢性期の生命予後を左右する重要な因子である不整脈の種類とその治療について概説する. I. 急性心筋梗塞症(AMI) AMI発症直後には80%以上の例になんらかの不整脈が出現するが(表1), 急性期生存率に大きく影響するため, その管理, 対策は極めて重要である1),2). VTやVF, 高度房室ブロックなどの致死的不整脈発生の予知および早期治療のため, 少なくとも発症後24時間はCCUまたはICU等の施設にて心電図モニターを主とする患者監視を連続して行う. |
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ISSN: | 0285-1660 1884-2437 |
DOI: | 10.5105/jse.20.312 |