24時間心電図記録による若年期運動関連性心室頻拍の発生機序の検討 -RR間隔のLorenz-Plot法による解析
若年者運動関連性非持続性心室頻拍9例(年齢6~15歳)の無投薬下における24時間心電図記録のRR間隔の時系列データから, 先行するRR間隔(横軸)と, 連続するRR間隔(縦軸)を二次元表示したLorenz-Plot法を用いて3連発以上の心室頻拍についてその発生機序について検討した. 心室頻拍は速い心拍数で誘発され, 全例が先行洞性RR間隔が短いほど連結期も短かった. これは単発性心室期外収縮でも同様であったが, 心室頻拍よりも広い先行心拍数域で出現した. 心室頻拍の連結期と心室頻拍1拍目と2拍目のRR間隔の関係は, 遅延後脱分極による撃発活動が機序と推測される正相関は7例, リエントリが機序と...
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Veröffentlicht in: | 心電図 1997, Vol.17 (3), p.239-245 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 若年者運動関連性非持続性心室頻拍9例(年齢6~15歳)の無投薬下における24時間心電図記録のRR間隔の時系列データから, 先行するRR間隔(横軸)と, 連続するRR間隔(縦軸)を二次元表示したLorenz-Plot法を用いて3連発以上の心室頻拍についてその発生機序について検討した. 心室頻拍は速い心拍数で誘発され, 全例が先行洞性RR間隔が短いほど連結期も短かった. これは単発性心室期外収縮でも同様であったが, 心室頻拍よりも広い先行心拍数域で出現した. 心室頻拍の連結期と心室頻拍1拍目と2拍目のRR間隔の関係は, 遅延後脱分極による撃発活動が機序と推測される正相関は7例, リエントリが機序と考えられる負相関は2例だった. 以上より若年期の運動誘発性非持続性心室頻拍では, 遅延後脱分極による撃発活動が主な発生機序と考えられた. RR間隔のLorenz-Plot法を用いた解析は心室頻拍の発生機序の推測に有用であった. (心電図17:No.3, 239~245, 1997) |
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ISSN: | 0285-1660 |
DOI: | 10.5105/jse.17.239 |