一側性難聴耳の補聴器適合検査における簡便な遮音方法の検討: 耳栓とイヤーマフを用いた遮音方法について

要旨: 一側性難聴者は健聴者と比較し, 雑音下の聴取や音源定位に障害が生じる可能性があるとされ, それらにより不自由を感じている症例に対し環境調整法を指導すると共に, 非良聴耳へ補聴器装用を試している。 補聴器の調整状態を評価する際, 聴力の左右差が大きい場合は陰影聴取を起こす可能性があり, 良聴耳を遮音して評価する必要がある。 しかし, どの様な方法でどの程度の遮音効果が得られるかは検討の余地があり, 健聴者12名に簡便な方法として耳栓とイヤーマフを用い, 遮音効果と適応について検討した。 簡便で最大の効果を得るためには耳栓とイヤーマフの併用が望ましく, 遮音効果は 250Hz より1オクタ...

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Veröffentlicht in:AUDIOLOGY JAPAN 2016/08/30, Vol.59(4), pp.232-237
Hauptverfasser: 西山, 崇経, 新田, 清一, 鈴木, 大介, 岡崎, 宏, 坂本, 耕二, 南, 修司郎, 齋藤, 真, 野口, 勝, 小川, 郁
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:要旨: 一側性難聴者は健聴者と比較し, 雑音下の聴取や音源定位に障害が生じる可能性があるとされ, それらにより不自由を感じている症例に対し環境調整法を指導すると共に, 非良聴耳へ補聴器装用を試している。 補聴器の調整状態を評価する際, 聴力の左右差が大きい場合は陰影聴取を起こす可能性があり, 良聴耳を遮音して評価する必要がある。 しかし, どの様な方法でどの程度の遮音効果が得られるかは検討の余地があり, 健聴者12名に簡便な方法として耳栓とイヤーマフを用い, 遮音効果と適応について検討した。 簡便で最大の効果を得るためには耳栓とイヤーマフの併用が望ましく, 遮音効果は 250Hz より1オクターブ毎に約 30 -35 -40 -40 -50dB であった。 聴力の左右差が遮音効果内であれば, 陰影聴取を起こさずに装用閾値を測定でき, 聴力の左右差がそれ以上でも補聴器による利得がハーフゲイン程度あれば, 低音部では 40dB 程度, 中高音部では 50dB 程度までであれば適応になると思われた。
ISSN:0303-8106
1883-7301
DOI:10.4295/audiology.59.232