当センター母子入院における重複障害児の補聴器装用指導

当センターには, 障害をもつ乳幼児が養育者 (主に母親) とともに入院する母子入院システムがある。小児科の全身管理をベースに耳鼻科, 精神科などの各診療科やコメディカルなど多職種による詳細な評価及びリハビリテーションと情報共有で, 一貫性のある療育を行う。母子入院で, 難聴に運動障害と知的障害伴う重複障害児 (重複児) 10例に, 聴力評価と補聴器装用指導及びコミュニケーションの発達支援を行った結果, 全例で補聴器装用が可能になり, 補聴効果を認めた。補聴器装用が困難な重複児は, 広汎性発達障害 (PDD) あるいは対人関係発達の遅れを伴い, 様々な感覚過敏が問題となった。重複児の聴覚補償の考...

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Veröffentlicht in:AUDIOLOGY JAPAN 2013/04/28, Vol.56(2), pp.171-177
Hauptverfasser: 北川, 可恵, 光澤, 博昭, 新谷, 朋子, 海﨑, 文, 氷見, 徹夫
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:当センターには, 障害をもつ乳幼児が養育者 (主に母親) とともに入院する母子入院システムがある。小児科の全身管理をベースに耳鼻科, 精神科などの各診療科やコメディカルなど多職種による詳細な評価及びリハビリテーションと情報共有で, 一貫性のある療育を行う。母子入院で, 難聴に運動障害と知的障害伴う重複障害児 (重複児) 10例に, 聴力評価と補聴器装用指導及びコミュニケーションの発達支援を行った結果, 全例で補聴器装用が可能になり, 補聴効果を認めた。補聴器装用が困難な重複児は, 広汎性発達障害 (PDD) あるいは対人関係発達の遅れを伴い, 様々な感覚過敏が問題となった。重複児の聴覚補償の考え方として, 子どもの発達段階や体調, 養育者の心身状態に合わせた適切な療育目標の設定と評価, 聴覚活用と合わせた種々のコミュニケーション手段の活用, 補聴環境の整備, 養育者への具体的支援が重要である。
ISSN:0303-8106
1883-7301
DOI:10.4295/audiology.56.171