突発性難聴の予後に関する検討: 名古屋大学の治療例からの検討
名古屋大学では1972年から今日まで, 発症から2週間以内に来院し, 固定時まで聴力の経過が追えた突発性難聴症例のデータをコンピュータに入力してきた。患者数は男994人, 女845人のあわせて1839人であった。年齢分布に有意な男女差はなかった。 聴力の回復は, 10~19歳が最もよく加齢するごとに乏しくなる傾向がみられたが, 9歳未満の症例においても悪い傾向を認めた。めまいは, 男26.3%, 女33.9%に伴っており, 有意に女にその合併が多かったが, 聴力の回復に男女差はなかった。初診時聴力レベルや治療中の聴力レベルと固定時聴力レベルの相関係数を求めたところ, 高周波音域では, 全般的に...
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Veröffentlicht in: | AUDIOLOGY JAPAN 2004/04/28, Vol.47(2), pp.101-108 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
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Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 名古屋大学では1972年から今日まで, 発症から2週間以内に来院し, 固定時まで聴力の経過が追えた突発性難聴症例のデータをコンピュータに入力してきた。患者数は男994人, 女845人のあわせて1839人であった。年齢分布に有意な男女差はなかった。 聴力の回復は, 10~19歳が最もよく加齢するごとに乏しくなる傾向がみられたが, 9歳未満の症例においても悪い傾向を認めた。めまいは, 男26.3%, 女33.9%に伴っており, 有意に女にその合併が多かったが, 聴力の回復に男女差はなかった。初診時聴力レベルや治療中の聴力レベルと固定時聴力レベルの相関係数を求めたところ, 高周波音域では, 全般的にその相関係数が高く, 4000Hz, 8000Hzでは第21病日で相関係数0.95であった。1~4病日の聴力レベルと5~7病日の聴力レベルが同様であれば, 固定時聴力レベルに有意な差は認められなかった。 |
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ISSN: | 0303-8106 1883-7301 |
DOI: | 10.4295/audiology.47.101 |