補聴効果評価のための質問紙の作成
高齢の後天性難聴者をおもな対象と想定し, 日本の施設で臨床的に有用な補聴効果のための自己評価尺度の開発をめざし質問紙を試作した。 おもに既存の質問紙から収集した項目をわが国の文化的背景や難聴者の実態に照らして取捨選択し, 質問の表現, 応答形式を検討し50項目を第一次試案とした。 予備調査のデータで因子分析を行った結果, 聞こえにくさ, 心理・社会的影響, コミュニケーションストラテジーという作成意図に合致した3種の下位尺度が明らかになった。 下位尺度ごとの分析では, 聞こえにくさで3因子, 心理・社会的影響で2因子, コミュニケーションストラテジーで1因子が抽出された。 臨床的に適切な規模の...
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Veröffentlicht in: | AUDIOLOGY JAPAN 2002/02/28, Vol.45(1), pp.89-101 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
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Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 高齢の後天性難聴者をおもな対象と想定し, 日本の施設で臨床的に有用な補聴効果のための自己評価尺度の開発をめざし質問紙を試作した。 おもに既存の質問紙から収集した項目をわが国の文化的背景や難聴者の実態に照らして取捨選択し, 質問の表現, 応答形式を検討し50項目を第一次試案とした。 予備調査のデータで因子分析を行った結果, 聞こえにくさ, 心理・社会的影響, コミュニケーションストラテジーという作成意図に合致した3種の下位尺度が明らかになった。 下位尺度ごとの分析では, 聞こえにくさで3因子, 心理・社会的影響で2因子, コミュニケーションストラテジーで1因子が抽出された。 臨床的に適切な規模の質問紙をめざし, 項目分析, 信頼性と内容的妥当性の検討を行い, 28項目まで選別した第二次試案を作成した。 今後, 本調査を行い, 信頼性, 妥当性を評価し, 自己評価尺度としての有用性や臨床的な運用の可能性を探ることが, 残された課題である。 |
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ISSN: | 0303-8106 1883-7301 |
DOI: | 10.4295/audiology.45.89 |