COVID-19新興前に乳幼児便検体から分離検出されたアデノウイルスの型とその意義
「要旨」コロナウイルス感染症2019 (COVID-19) 新興以前の2016年4月から2019年3月までに, 乳幼児の便検体からアデノウイルス (AdV) が分離検出された31例 (月齢中央値10か月) を対象に, 型と便から分離検出されることの臨床的意義について検討した. AdV種別型別と症例数は, C種2型 (AdVC2) が15例 (48%) と最多, 以下C種1型 (AdVC1) 8例 (26%), 以下B種3型 (AdVB3) 6例 (19%), C種5型 (AdVC5) 2例 (6%) であった. 消化器症状を認めた18例のうち12例には気道症状はなく, 上記4つの型いずれかが分...
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Veröffentlicht in: | 島根医学 2023-04, Vol.43 (1), p.46-52 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 「要旨」コロナウイルス感染症2019 (COVID-19) 新興以前の2016年4月から2019年3月までに, 乳幼児の便検体からアデノウイルス (AdV) が分離検出された31例 (月齢中央値10か月) を対象に, 型と便から分離検出されることの臨床的意義について検討した. AdV種別型別と症例数は, C種2型 (AdVC2) が15例 (48%) と最多, 以下C種1型 (AdVC1) 8例 (26%), 以下B種3型 (AdVB3) 6例 (19%), C種5型 (AdVC5) 2例 (6%) であった. 消化器症状を認めた18例のうち12例には気道症状はなく, 上記4つの型いずれかが分離検出されていた. しかし, 気道症状を認め消化器症状のなかった6例からも, さらに消化器症状も気道症状も認めなかった7例からも4つの型のいずれかが検出されていた. COVID-19新興前, 松江圏域乳幼児には上記4つの型が浸淫していたと考えられた. しかし, 便からこれらが分離検出された症例であっても, 臨床像の形成への関与については慎重な判断が必要と考えられた. |
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ISSN: | 0559-829X |