島根県立中央病院総合周産期母子医療センターにおける超早産児の治療成績と課題

「要旨」2014年4月から2019年3月までの5年間に,島根県立中央病院総合周産期母子医療センター新生児集中治療病棟に入院した超早産児 : 54人の治療成績を検討した. 超早産児の生存退院率は90.7%であった. 新生児死亡は5人 (9.3%) で, いずれの症例も出生後の新生児治療には限界があった. 母体搬送は40人 (74.0%) で, うち37.5% (15人) は搬送後24時間以内に娩出に至った. また, 母体搬送できず新生児搬送症例 : 1人, 搬送途中に救急車内で娩出に至った : 1人がいた. 在胎22-23週で娩出せざるをえなかった超早産児の救命率は88.9%と著しく改善した....

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Veröffentlicht in:島根医学 2020-12, Vol.40 (3), p.157-162
Hauptverfasser: 伊藤智子, 加藤文英, 柴田直昭, 真玉千紘, 阿部恭大, 平出智裕, 樋口強, 小池大輔, 南憲明, 堀江昭好, 森山政司, 栗岡裕子
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「要旨」2014年4月から2019年3月までの5年間に,島根県立中央病院総合周産期母子医療センター新生児集中治療病棟に入院した超早産児 : 54人の治療成績を検討した. 超早産児の生存退院率は90.7%であった. 新生児死亡は5人 (9.3%) で, いずれの症例も出生後の新生児治療には限界があった. 母体搬送は40人 (74.0%) で, うち37.5% (15人) は搬送後24時間以内に娩出に至った. また, 母体搬送できず新生児搬送症例 : 1人, 搬送途中に救急車内で娩出に至った : 1人がいた. 在胎22-23週で娩出せざるをえなかった超早産児の救命率は88.9%と著しく改善した. 過去5年間の島根県立中央病院総合周産期母子医療センターでは, 在胎23週以上, 出生体重 : 500g以上, で生存退院率が死亡退院率を上回っていた. 今後, 後遺症なき生存 (intact survive) を念頭においた超早産児の長期予後の検討が必要である.
ISSN:0559-829X