8. 腹腔鏡補助下に切除した非機能性膵腫瘍の1例

【症例】 64歳, 男性. 2009年6月, CEAの上昇を認め, 腹部CT検査にて膵に腫瘍性病変を認めた. 血中ガストリンが高値であり, ガストリノーマを疑われ, 外科に紹介となった. 腹部CTおよびMRIにおいて膵尾部に約1cmの腫瘍を認めた. 画像上悪性所見は否定的であり, 腹腔鏡補助下の切除を選択した. 臍下部にカメラポートを置き, 右上腹および左側腹部にそれぞれ2本(計5本)のポートを留置した. 大腸の脱転, 膵脾の剥離・脱転を行い, 左上腹部の約6cmの切開下に体尾部を切除した. 病理学的には非機能性膵ラ氏島腫瘍であった. 【結語】 膵体尾部切除術は, 吻合操作がなく, 剥離・切離...

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Veröffentlicht in:島根医学 2010, Vol.30 (2), p.137-137
Hauptverfasser: 豊田暢彦, 徳安成郎, 野坂仁愛, 若月俊郎, 竹林正孝, 鎌迫陽, 谷田理
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Zusammenfassung:【症例】 64歳, 男性. 2009年6月, CEAの上昇を認め, 腹部CT検査にて膵に腫瘍性病変を認めた. 血中ガストリンが高値であり, ガストリノーマを疑われ, 外科に紹介となった. 腹部CTおよびMRIにおいて膵尾部に約1cmの腫瘍を認めた. 画像上悪性所見は否定的であり, 腹腔鏡補助下の切除を選択した. 臍下部にカメラポートを置き, 右上腹および左側腹部にそれぞれ2本(計5本)のポートを留置した. 大腸の脱転, 膵脾の剥離・脱転を行い, 左上腹部の約6cmの切開下に体尾部を切除した. 病理学的には非機能性膵ラ氏島腫瘍であった. 【結語】 膵体尾部切除術は, 吻合操作がなく, 剥離・切離といった基本手技の連続であり, 鏡視下手術のよい適応と思われる. 今後はリンパ節郭清を必要とする悪性腫瘍に対しても適応を検討していきたい.
ISSN:0559-829X