1. 臍帯血ミニ移植後早期に原因不明の脳症, 末梢神経障害をきたした1例

症例は68歳女性. 2005年8月より発熱, 肝機能異常が持続. 2006年8月T細胞性リンパ腫と診断され当科初診. EBV-DNA高値を認め, 慢性活動性EBV感染症に続発したリンパ腫と診断. 化学療法を施行するも改善せず, 2007年4月19日RICBTを施行. 前処置はFlu+MEL+TBI 4 Gy. GVHD予防はFK 506単独. 移植片はHLA血清型完全一致, 有核細胞数2.85×10 7/kg. 移植後MRSA敗血症を合併し, Day 14に全身痙攣発作が出現. FK 506を変更するも改善なく, CTでは軽度の脳出血を認めるのみであった. 髄液検査にて蛋白細胞解離を認めた....

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Veröffentlicht in:島根医学 2008, Vol.28 (4), p.356-356
Hauptverfasser: 高橋勉, 川上耕史, 大西千恵, 三宅隆明, 田中順子, 井上政弥, 石倉浩人
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:症例は68歳女性. 2005年8月より発熱, 肝機能異常が持続. 2006年8月T細胞性リンパ腫と診断され当科初診. EBV-DNA高値を認め, 慢性活動性EBV感染症に続発したリンパ腫と診断. 化学療法を施行するも改善せず, 2007年4月19日RICBTを施行. 前処置はFlu+MEL+TBI 4 Gy. GVHD予防はFK 506単独. 移植片はHLA血清型完全一致, 有核細胞数2.85×10 7/kg. 移植後MRSA敗血症を合併し, Day 14に全身痙攣発作が出現. FK 506を変更するも改善なく, CTでは軽度の脳出血を認めるのみであった. 髄液検査にて蛋白細胞解離を認めた. 髄液中のHHV-6, CMV, HSVのDNAは陰性であった. 原因不明の脳症としてステロイド投与を行った. 昏睡状態が遷延したがDay 39頃から意識回復を認めた. 両下肢の弛緩性麻痺が遷延し, 神経生検にて脱髄性neuropathyを認めた. 本例の神経症状について考察する.
ISSN:0559-829X