1. 類方鑑別のためのポピュラーな腹部圧痛点

和漢診療では, 何はさて置いても, お腹を触るということが必要なことは言を俟ちません. 治療に当たって四診をし, 型の如くの腹診をしてもなお証を決め兼ねることをしばしば経験します. このような時に和漢診療の先達が発見した定型的圧痛点には含まれていない特殊圧痛点を応用すれば, 治療の確度が高まるのではないかと考えその一端を紹介し, 若干の考察を加えました. 方剤と圧痛点は以下のとおりです. 頭側から順に(1)香蘇散→東洞の圧痛点 (2)桂姜棗草黄辛附湯→松田の圧痛点 (3)小建中湯→中院 (4)人参湯→中院 (5)柴胡桂枝乾姜湯→高木の圧痛点 (6)抑肝散→高山の圧痛点 (7)葛根湯→大塚の圧痛...

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Veröffentlicht in:島根医学 2008, Vol.28 (1), p.69-69
Hauptverfasser: 北村健二郎, 能美強, 児玉啓介
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:和漢診療では, 何はさて置いても, お腹を触るということが必要なことは言を俟ちません. 治療に当たって四診をし, 型の如くの腹診をしてもなお証を決め兼ねることをしばしば経験します. このような時に和漢診療の先達が発見した定型的圧痛点には含まれていない特殊圧痛点を応用すれば, 治療の確度が高まるのではないかと考えその一端を紹介し, 若干の考察を加えました. 方剤と圧痛点は以下のとおりです. 頭側から順に(1)香蘇散→東洞の圧痛点 (2)桂姜棗草黄辛附湯→松田の圧痛点 (3)小建中湯→中院 (4)人参湯→中院 (5)柴胡桂枝乾姜湯→高木の圧痛点 (6)抑肝散→高山の圧痛点 (7)葛根湯→大塚の圧痛点 (8)真武湯→寺師の圧痛点 (9)治打撲一方→高木の圧痛点 (10)当帰四逆加呉茱萸生姜湯→そけい部 これらの圧痛点を拠所にして処方を決めると80%以上の確かさで治療が奏功するとされています. 発表者もこの数字程度の効果をあげられると経験的に考えています.
ISSN:0559-829X