大学生の偏見と親の偏見の関連について

「はじめに」子どもはどのようにして偏見をもつようになるのであろうか. 生まれながらに偏見を身につけている子どもはいないことから, 社会化の過程を通して少しずつ身につけていくものと考えられる. 偏見の取得を社会化の一過程と考えるとき, その形成に影響する要因としては, 親を中心とする家庭, 仲間関係, 学校, メディアなどがあげられるが, なかでも最も重要な影響力をもつのが親であると思われる. これまでに, 子どもの偏見と親の養育態度との関連が明らかにされているほかは, 偏見の形成における親の影響を探った研究はあまりないように思われる. 本研究は, 子ども自身の偏見の強さと, 子どもの認知した親...

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Veröffentlicht in:性格心理学研究 1997/03/31, Vol.5(1), pp.56-57
1. Verfasser: 向田, 久美子
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「はじめに」子どもはどのようにして偏見をもつようになるのであろうか. 生まれながらに偏見を身につけている子どもはいないことから, 社会化の過程を通して少しずつ身につけていくものと考えられる. 偏見の取得を社会化の一過程と考えるとき, その形成に影響する要因としては, 親を中心とする家庭, 仲間関係, 学校, メディアなどがあげられるが, なかでも最も重要な影響力をもつのが親であると思われる. これまでに, 子どもの偏見と親の養育態度との関連が明らかにされているほかは, 偏見の形成における親の影響を探った研究はあまりないように思われる. 本研究は, 子ども自身の偏見の強さと, 子どもの認知した親, 実際の親の偏見の強さの相関を検討することによって, 偏見に親子の関連がどれほどあるのかについて明らかにし, 偏見の形成における親の影響を探ろうとするものである. 方法 1.被験者 東京近郊の大学生(男子78名:平均年齢20.96歳, SD=1.73/女子149名:同20.13歳, SD=1.52)とその親(父親150名:平均年齢51.4歳, SD=4.41/母親152名:同48.25歳, SD=3.80).
ISSN:1345-3629
2432-695X
DOI:10.2132/jjpjspp.5.1_56