ゲーム依存とアンヘドニア傾向の関連――行動活性化による介入可能性の検討

「問題と目的」近年ゲーム依存やゲーム障害とよばれるゲームの過剰使用に関連した問題が注目されてきている. WHOが2019年に「ゲーム障害(Gaming Disorder)」を国際疾患としてICD-11に正式認定するなど, ゲームの問題を病理として扱う動きもある. 先行研究でも, ゲーム依存・障害への介入のため, 様々な関連要因の検討がなされてきた. その中でも, 抑うつはゲーム依存との強い関連性があると示唆されている. さらに近年, うつの中核症状であるアンヘドニア傾向(快感消失)がゲーム依存に影響する可能性も報告されている. 加えて Guillot et al. は, (ゲーム依存者も含まれ...

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Veröffentlicht in:パーソナリティ研究 2020/06/16, Vol.29(1), pp.31-33
Hauptverfasser: 古賀, 佳樹, 山本, 竜也, 川島, 大輔
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Zusammenfassung:「問題と目的」近年ゲーム依存やゲーム障害とよばれるゲームの過剰使用に関連した問題が注目されてきている. WHOが2019年に「ゲーム障害(Gaming Disorder)」を国際疾患としてICD-11に正式認定するなど, ゲームの問題を病理として扱う動きもある. 先行研究でも, ゲーム依存・障害への介入のため, 様々な関連要因の検討がなされてきた. その中でも, 抑うつはゲーム依存との強い関連性があると示唆されている. さらに近年, うつの中核症状であるアンヘドニア傾向(快感消失)がゲーム依存に影響する可能性も報告されている. 加えて Guillot et al. は, (ゲーム依存者も含まれる)ネット依存治療に行動活性化療法を加えた介入方法の可能性についても理論的見地から言及している. ここから, アンヘドニア傾向がゲーム依存に影響すること, 行動活性化がその影響過程に作用する可能性がうかがえる.
ISSN:1348-8406
1349-6174
DOI:10.2132/personality.29.1.10