Sense of Coherenceによる精神的健康の予測可能性に関する検討――Big Five性格特性との弁別性の観点から

「問題と目的」Sense of Coherence(以下, SOCと略記)とは, 自分の生きている世界は首尾一貫している, 腑に落ちるという, 人生に対する見方や感覚である(Antonovsky, 1987; 大石・遠藤, 2012). SOCを高く持つ者は, 汎抵抗資源と呼ばれる, 知識やソーシャル・サポートなどの個人が保持する様々な心理社会的資源を効果的に動員し, ストレスへ対処することができるとされている(Antonovsky, 1987). このSOCは, 主観的健康観などの精神的健康に関わる様々な指標を予測することが, 複数の研究で報告されている(e.g., Sagara et al...

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Veröffentlicht in:パーソナリティ研究 2017/11/01, Vol.26(2), pp.160-162
Hauptverfasser: 嘉瀬, 貴祥, 上野, 雄己, 大石, 和男
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:「問題と目的」Sense of Coherence(以下, SOCと略記)とは, 自分の生きている世界は首尾一貫している, 腑に落ちるという, 人生に対する見方や感覚である(Antonovsky, 1987; 大石・遠藤, 2012). SOCを高く持つ者は, 汎抵抗資源と呼ばれる, 知識やソーシャル・サポートなどの個人が保持する様々な心理社会的資源を効果的に動員し, ストレスへ対処することができるとされている(Antonovsky, 1987). このSOCは, 主観的健康観などの精神的健康に関わる様々な指標を予測することが, 複数の研究で報告されている(e.g., Sagara et al., 2009). SOCと同様に, 精神的健康に関わる指標を予測する要因として, 性格特性が挙げられる. 近年では, Big Five理論に基づく性格特性と, 健康に関わる諸要因との関連についての検討が盛んにおこなわれている.
ISSN:1348-8406
1349-6174
DOI:10.2132/personality.26.2.1