中高年者の情報活用実践力とアイデンティティの再統合

「問題」 平成15年末の調査結果(総務省情報通信政策局, 2004)では, 60歳以上のインターネット利用率は16.2%と他世代より大幅に低い. そのような状況において, 同世代の中ではまだ少数派であるインターネット利用者は, このことによって情報活用実践力(情報を主体的に収集・表現・処理・創造・発信・伝達できる能力〔文部省, 1998〕)を獲得して, コミュニティの参加情報を入手したり, 電子空間での新たな交友関係を確立することなどにより, 老年期の課題であるアイデンティティの再統合を行いやすいと予想される. これとは逆に, こうした再統合を成し遂げている者が積極的にインターネットなどに関わ...

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Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:パーソナリティ研究 2006, Vol.14(2), pp.232-234
1. Verfasser: 小川, 晃子
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「問題」 平成15年末の調査結果(総務省情報通信政策局, 2004)では, 60歳以上のインターネット利用率は16.2%と他世代より大幅に低い. そのような状況において, 同世代の中ではまだ少数派であるインターネット利用者は, このことによって情報活用実践力(情報を主体的に収集・表現・処理・創造・発信・伝達できる能力〔文部省, 1998〕)を獲得して, コミュニティの参加情報を入手したり, 電子空間での新たな交友関係を確立することなどにより, 老年期の課題であるアイデンティティの再統合を行いやすいと予想される. これとは逆に, こうした再統合を成し遂げている者が積極的にインターネットなどに関わるという面も予想される. このことを背景として, 本研究では, 中高年者の情報活用実践力とアイデンティティの統合との関係を検討した. 方法 1. 調査対象1) (1) シニアネット群:2004年10月から11月に, 東北地方のZ県内にある全てのシニアネット9団体に所属する満50歳以上の会員856名を対象として, シニアネット事務局を通して調査票を配布し, 回収はシニアネット事務局における一括回収と, 郵送回収を併用した.
ISSN:1348-8406
1349-6174
DOI:10.2132/personality.14.232