ヒト肝癌細胞株におけるトロンビン受容体の発現とトロンビン刺激による血液凝固関連因子産生機序の研究

「はじめに」 トロンビンはフィブリノゲンをフィブリンに加水分解する反応を触媒するだけでなく, 血小板活性化や組織因子(Tissue factor; TF), プラスミノゲンアクチベーターインヒビター1(plasminogen activator inhibitor-1, PAI-1)の血液凝固関連因子の発現誘導を介して凝固反応を促進する. この応答には, トロンビン受容体であるprotease- activated receptor (PAR)を介することが明らかにされている. PARはプロテアーゼで活性化される七回膜貫通型G蛋白共役受容体で, PAR-1, PAR-2, PAR-3, PAR...

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Veröffentlicht in:TOYAMA MEDICAL JOURNAL 2017-03, Vol.28 (1), p.28-30
Hauptverfasser: 吉田聡, 北島勲
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「はじめに」 トロンビンはフィブリノゲンをフィブリンに加水分解する反応を触媒するだけでなく, 血小板活性化や組織因子(Tissue factor; TF), プラスミノゲンアクチベーターインヒビター1(plasminogen activator inhibitor-1, PAI-1)の血液凝固関連因子の発現誘導を介して凝固反応を促進する. この応答には, トロンビン受容体であるprotease- activated receptor (PAR)を介することが明らかにされている. PARはプロテアーゼで活性化される七回膜貫通型G蛋白共役受容体で, PAR-1, PAR-2, PAR-3, PAR-4の4つのサブタイプが存在し, このうちヒト・トロンビンで活性化されるのはPAR-1とPAR-4である. トロンビンはPARの細胞外N末端を切断し, 露出した新たなN末端がリガンドとなって受容体細胞外第2ループに結合することで構造変化が起こり活性化される.
ISSN:2189-2466