農村部の施設入所高齢者に特徴的な老いの意識
本研究の目的は, 農村部の施設入所高齢者に特徴的な老いの意識を見出すことである. データ収集は, 半構成的面接法により農村部の介護老人保健施設に入所している高齢者11名に個別面接を行い, 都市部の施設入所高齢者の自己意識のあり様と比較し分析した. その結果, 農村部に特徴的な老いの意識として, 【「土地」が自分の生きてきた証】【老いては子に従え】【生きていける前向きな力】が見出された. 農村部の施設入所高齢者は, 土着の場と身近な人との関係性を通して自己意識をいだき, 「土地」が自己を支えていると意識していた. その一方, 子に従うことにより, 自己主張を控えながら老いを生きていた. この結果...
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Veröffentlicht in: | 島根大学医学部紀要 2008-12, Vol.31, p.37-44 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 本研究の目的は, 農村部の施設入所高齢者に特徴的な老いの意識を見出すことである. データ収集は, 半構成的面接法により農村部の介護老人保健施設に入所している高齢者11名に個別面接を行い, 都市部の施設入所高齢者の自己意識のあり様と比較し分析した. その結果, 農村部に特徴的な老いの意識として, 【「土地」が自分の生きてきた証】【老いては子に従え】【生きていける前向きな力】が見出された. 農村部の施設入所高齢者は, 土着の場と身近な人との関係性を通して自己意識をいだき, 「土地」が自己を支えていると意識していた. その一方, 子に従うことにより, 自己主張を控えながら老いを生きていた. この結果から, 地域性による施設入所高齢者の老いの意識の特徴を踏まえた援助の必要性が示唆された. |
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ISSN: | 1880-084X |