同居家族条件によって認定された油症患者の血液中ダイオキシン類濃度と傾向
「はじめに」1968年に発生した油症の原因物質はPCBとダイオキシン類であることが明らかにされている. これらの物質は脂溶性が高く体外への排泄が困難であるため, 当初の予想を超えて体内に長期残留する傾向が認められている. 油症患者の血液中ダイオキシン類を定量する実用的方法は2000年頃に確立された. これは大量試料注入技術を組み合わせた二重収束型高分解能ガスクロマトグラフ質量分析計(HRGC/HRMS)を用い, 少量(約5グラム)の血液を用いて短期間で高感度にダイオキシン類を検出, 定量できる方法である. 本方法によって2001年度に福岡県の油症検診受診者を対象にパイロット的な測定が行われ,...
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Veröffentlicht in: | 福岡医学雑誌 2023-03, Vol.114 (1), p.10-16 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 「はじめに」1968年に発生した油症の原因物質はPCBとダイオキシン類であることが明らかにされている. これらの物質は脂溶性が高く体外への排泄が困難であるため, 当初の予想を超えて体内に長期残留する傾向が認められている. 油症患者の血液中ダイオキシン類を定量する実用的方法は2000年頃に確立された. これは大量試料注入技術を組み合わせた二重収束型高分解能ガスクロマトグラフ質量分析計(HRGC/HRMS)を用い, 少量(約5グラム)の血液を用いて短期間で高感度にダイオキシン類を検出, 定量できる方法である. 本方法によって2001年度に福岡県の油症検診受診者を対象にパイロット的な測定が行われ, 2002年度以降は全国の検診受診者を対象にダイオキシン類測定を開始するに至った. 2004年には油症診断基準に血液中2,3,4,7,8-pentachlorodibenzofuran(PeCDF)値が追補として加えられた. |
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ISSN: | 0016-254X |