国内第3波でのCOVID-19症例集積研究およびCOVID-19肺炎治療中の増悪時におけるバイオマーカー推移とマネジメントの検討 (単施設研究)

「はじめに」 2021年7月現在, Coronavirus disease 2019(COVID-19)に対する"特効薬"と言える薬剤はない. しかし, いくつかの治療薬(レムデシビル, デキサメサゾン, バリシチニブ. 承認順に記載. )は日本でも承認されて使用されている. 有効性に乏しいという論文もあるものの, レムデシビルは回復までの期間を短縮させることが報告されており, デキサメサゾンは酸素需要のあるCOVID-19症例の致命率を低下させることが示されている. また2021年4月に国内においてCOVID-19への適応が追加されたバリシチニブについても, レムデシビル...

Ausführliche Beschreibung

Gespeichert in:
Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:福岡医学雑誌 2021-09, Vol.112 (3), p.199-207
Hauptverfasser: 八板謙一郎, 竹内宏樹, 有馬泰治, 飯室世都子, 佐々木洋平, 安波和道, 山下さくら, 山中麻衣, 灘吉幸子, 山本一視
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
Tags: Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
Beschreibung
Zusammenfassung:「はじめに」 2021年7月現在, Coronavirus disease 2019(COVID-19)に対する"特効薬"と言える薬剤はない. しかし, いくつかの治療薬(レムデシビル, デキサメサゾン, バリシチニブ. 承認順に記載. )は日本でも承認されて使用されている. 有効性に乏しいという論文もあるものの, レムデシビルは回復までの期間を短縮させることが報告されており, デキサメサゾンは酸素需要のあるCOVID-19症例の致命率を低下させることが示されている. また2021年4月に国内においてCOVID-19への適応が追加されたバリシチニブについても, レムデシビルとの併用群でのレムデシビル単剤に対しての優位性に関する結果が報告された. これらの抗ウイルス薬・抗炎症薬に加えて, 過凝固に対して抗凝固薬, 細菌共感染に対して抗菌薬の投与も行われることがある. さらに本稿執筆中に軽症治療薬としてカシリビマブ/イムデビマブ(抗体医薬)も特例承認された.
ISSN:0016-254X