感覚評価を用いたベンゾピレン投与ラットに対するケイヒの効果検討
「はじめに」ダイオキシン類化合物による複合中毒であるカネミ油症患者は, 現在でも様々な後遺症で苦しんでいる. 特に, 一部の患者では末梢の感覚鈍麻やしびれ感, 自律神経失調症等の末梢神経障害および中枢神経障害等が報告されている. 近年, ベンゾピレン(ダイオキシン類似化合物)を用いた動物実験の結果, ベンゾピレン投与ラットで末梢のしびれ感等に関連するAβ神経線維の伝導速度が低下していることが確認された. Aβ線維の伝導速度の緩徐化は, 末梢のしびれ感と関係が有ると報告されている. ベンゾピレンの様なダイオキシン類の毒性の大半は, 芳香族炭化水素受容体(arylhydrocarbon recep...
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Veröffentlicht in: | 福岡医学雑誌 2021-06, Vol.112 (2), p.155-163 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 「はじめに」ダイオキシン類化合物による複合中毒であるカネミ油症患者は, 現在でも様々な後遺症で苦しんでいる. 特に, 一部の患者では末梢の感覚鈍麻やしびれ感, 自律神経失調症等の末梢神経障害および中枢神経障害等が報告されている. 近年, ベンゾピレン(ダイオキシン類似化合物)を用いた動物実験の結果, ベンゾピレン投与ラットで末梢のしびれ感等に関連するAβ神経線維の伝導速度が低下していることが確認された. Aβ線維の伝導速度の緩徐化は, 末梢のしびれ感と関係が有ると報告されている. ベンゾピレンの様なダイオキシン類の毒性の大半は, 芳香族炭化水素受容体(arylhydrocarbon receptor, 以下AHR)を介して発揮されることが報告されている. また, UchiらはそのAHRの活性を様々な植物成分や生薬で抑制させることが出来ると報告している. |
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ISSN: | 0016-254X |