血液中ダイオキシン類およびPCB濃度測定のクロスチェック (2016-2019年度)

「はじめに」血液中のダイオキシン類およびポリ塩化ビフェニル(PCB)は, 土壌や大気などの環境試料や焼却灰等と比べて低濃度であるため, 高い微量分析技術が求められる. 厚生省(当時)が2000年に公表した測定マニュアルでは, 50g以上の血液を必要とするため被験者への負担が大きいことや, 試験操作が煩雑である等の課題があった. そのため筆者らの福岡県保健環境研究所(以下, 当所)では血液5gを用いたダイオキシン類およびPCB一斉分析法を開発し, 2002年以降の日常分析に用いてきた. 一方, 血液を対象に分析を実施する機関は限られており, 精度管理を実施する機会がないのが現状であった. これら...

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Veröffentlicht in:福岡医学雑誌 2021-06, Vol.112 (2), p.99-109
Hauptverfasser: 新谷依子, 堀就英, 飛石和大, 平川博仙, 佐藤環, 安武大輔, 戸高尊, 梶原淳睦, 香月進, 辻学, 古江増隆
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「はじめに」血液中のダイオキシン類およびポリ塩化ビフェニル(PCB)は, 土壌や大気などの環境試料や焼却灰等と比べて低濃度であるため, 高い微量分析技術が求められる. 厚生省(当時)が2000年に公表した測定マニュアルでは, 50g以上の血液を必要とするため被験者への負担が大きいことや, 試験操作が煩雑である等の課題があった. そのため筆者らの福岡県保健環境研究所(以下, 当所)では血液5gを用いたダイオキシン類およびPCB一斉分析法を開発し, 2002年以降の日常分析に用いてきた. 一方, 血液を対象に分析を実施する機関は限られており, 精度管理を実施する機会がないのが現状であった. これらのことから, 血液中ダイオキシン類およびPCB分析法の妥当性を検証するため, 2007年より国内の分析機関と同一の血液試料を用いたクロスチェックを実施してきた.
ISSN:0016-254X