2,2',3,4',5,6,6'-七塩素化ビフェニル (CB188) のラットおよびモルモット肝ミクロゾームによる代謝
「はじめに」Polychlorinated biphenyls(PCBs)は,代表的な高残留性有機汚染物質(POPs, persistent organic pollutants) の1つである. その高い脂溶性のため, ヒトをはじめとする多くの哺乳動物の血液, 脂肪組織および肝臓に高濃度で検出されている. 特に, 塩素数が6個以上で, さらに2,4,5-三塩素置換ベンゼン環, あるいは2,3,4,5-四塩素置換ベンゼン環を有するPCB異性体, 例えば, 2,2',4,4',5,5'-hexachlorobiphenyl(hexaCB) (CB153), 2,2&...
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Veröffentlicht in: | 福岡医学雑誌 2019-06, Vol.110 (2), p.83-90 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 「はじめに」Polychlorinated biphenyls(PCBs)は,代表的な高残留性有機汚染物質(POPs, persistent organic pollutants) の1つである. その高い脂溶性のため, ヒトをはじめとする多くの哺乳動物の血液, 脂肪組織および肝臓に高濃度で検出されている. 特に, 塩素数が6個以上で, さらに2,4,5-三塩素置換ベンゼン環, あるいは2,3,4,5-四塩素置換ベンゼン環を有するPCB異性体, 例えば, 2,2',4,4',5,5'-hexachlorobiphenyl(hexaCB) (CB153), 2,2',3,4,4',5'-hexaCB(CB138)および2,2',3,4,4',5,5'-heptachlorobiphenyl(heptaCB) (CB180)は, ヒト健常者血中から高濃度で検出されている. 一方, カネミ油症事件発生後37年を経過した油症患者の血液中からは, 前述のCB153, CB138およびCB180に加え, 2,2',3,4',5,5',6-heptaCB(CB187), 2,2',3,3',4,4',5-heptaCB(CB170), 2,2',3,4',5,5'-hexaCB(CB146)も高濃度検出され, さらにCB180, CB170 および2,3,3',4,4',5-hexaCB(CB156)については, ヒト健常者の2.2~3.9倍多いことも報告されている. |
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ISSN: | 0016-254X |