Deans Switch型SilFlowを用いた血中ダイオキシン類測定におけるソルベントカット大量注入法の開発
「はじめに」1968年に発生した油症はポリ塩化ビフェニル(PCB)およびダイオキシン類による複合中毒事件である. 事件から40年以上経過した近年でも, 2012年9月に「カネミ油症患者に関する施策の総合的な推進に関する法律」が施行され, 同年12月に油症診断基準に「同居家族の油症患者に関する条件」が追補され, 油症を取り巻く環境は大きく変遷している. Polychlorodibenzofuran(PCDF)は毒性が高く油症の主な原因物質であり, 2004年に血液中の2,3,4,7,8-pentachlorodibenzofuran(2,3,4,7,8-PeCDF)値が油症診断基準に追加され,...
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Veröffentlicht in: | 福岡医学雑誌 2017-03, Vol.108 (3), p.102-110 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 「はじめに」1968年に発生した油症はポリ塩化ビフェニル(PCB)およびダイオキシン類による複合中毒事件である. 事件から40年以上経過した近年でも, 2012年9月に「カネミ油症患者に関する施策の総合的な推進に関する法律」が施行され, 同年12月に油症診断基準に「同居家族の油症患者に関する条件」が追補され, 油症を取り巻く環境は大きく変遷している. Polychlorodibenzofuran(PCDF)は毒性が高く油症の主な原因物質であり, 2004年に血液中の2,3,4,7,8-pentachlorodibenzofuran(2,3,4,7,8-PeCDF)値が油症診断基準に追加され, 油症検診において血中ダイオキシン類の測定が行われている. ダイオキシン類測定では高分解能ガスクロマトグラフ質量分析計(以下, HRGC/HRMS)が使用されている. 戸高らはSGE社製ソルベントカット大量注入システム(以下, SCLV)を備えたHRGC/HRMSを用いて高感度なダイオキシン類測定を実現させ, 少量の血液からのダイオキシン類の測定を可能とした. |
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ISSN: | 0016-254X |