術前補助療法後に完全切除が可能となった巨大十二指腸GISTの1例
「はじめに」 Gastrointestinal stromal tumor(以下, GIST)に対する治療の第一選択は, 外科的完全切除である. 術前補助療法の意義は確立されていないが, いわゆるMarginally resectableと表現されるGISTは, 完全切除が不可能になる可能性があり, 手術自体のリスクや術後合併症の頻度が高く再発率も高いが, そういった症例には術前イマチニブ投与が有効と近年多くの報告がみられている. 今回術前イマチニブ投与により拡大手術を行うことなく完全切除しえた巨大十二指腸GISTの症例を経験したので文献的考察を加えて報告する. 「症例」 患者: 77歳, 男...
Gespeichert in:
Veröffentlicht in: | 福岡医学雑誌 2013-12, Vol.104 (12), p.585-588 |
---|---|
Hauptverfasser: | , , , , , , , , , , , , , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
Tags: |
Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
|
Zusammenfassung: | 「はじめに」 Gastrointestinal stromal tumor(以下, GIST)に対する治療の第一選択は, 外科的完全切除である. 術前補助療法の意義は確立されていないが, いわゆるMarginally resectableと表現されるGISTは, 完全切除が不可能になる可能性があり, 手術自体のリスクや術後合併症の頻度が高く再発率も高いが, そういった症例には術前イマチニブ投与が有効と近年多くの報告がみられている. 今回術前イマチニブ投与により拡大手術を行うことなく完全切除しえた巨大十二指腸GISTの症例を経験したので文献的考察を加えて報告する. 「症例」 患者: 77歳, 男性 主訴: 労作時息切れ 家族歴: 特記事項なし 既往歴: 前立腺癌 現病歴: 2011年3月, 労作時息切れを主訴に近医を受診し, 血液検査にて貧血を指摘. 上部消化管内視鏡検査にて十二指腸下行脚に隆起性病変を認め, 生検の結果, c-kit, CD34陽性, alpha-SMA, desmin, S100陰性でGISTの診断であった. |
---|---|
ISSN: | 0016-254X |