事件発生時, 生後から思春期と成人であったカネミ油症検診者の骨密度の差
「はじめに」PCBやダイオキシンは, 骨代謝に影響を及ぼし1), 骨粗鬆症を誘発する可能性が指摘されている. しかし, 一定の見解はない2)3). 長崎県のカネミ油症検診者を対象とした検討では, 検診者の30%に骨粗鬆症が認められ, 骨量減少群は25%に認められた4). しかし, PCBやダイオキシン類が骨粗鬆症を誘発する, もしくは骨代謝に影響を及ぼすかどうか不明である. また, PCBなどの骨代謝への影響は人の発育時期でも異なる可能性を考慮し, 長崎県カネミ油症検診者をカネミ油症事件発生時18歳以下と19歳以上の2群に分けて, 骨密度と骨代謝の影響を検討した. 「対象と方法」「血中PCBs...
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Veröffentlicht in: | 福岡医学雑誌 2011-04, Vol.102 (4), p.130-133 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 「はじめに」PCBやダイオキシンは, 骨代謝に影響を及ぼし1), 骨粗鬆症を誘発する可能性が指摘されている. しかし, 一定の見解はない2)3). 長崎県のカネミ油症検診者を対象とした検討では, 検診者の30%に骨粗鬆症が認められ, 骨量減少群は25%に認められた4). しかし, PCBやダイオキシン類が骨粗鬆症を誘発する, もしくは骨代謝に影響を及ぼすかどうか不明である. また, PCBなどの骨代謝への影響は人の発育時期でも異なる可能性を考慮し, 長崎県カネミ油症検診者をカネミ油症事件発生時18歳以下と19歳以上の2群に分けて, 骨密度と骨代謝の影響を検討した. 「対象と方法」「血中PCBs, PCQ濃度と骨代謝マーカーの関係」2007年から2010年の長崎県カネミ油症検診者のべ1046名のうち, 下記にあげる骨密度・代謝に関連する項目が測定できた302名(男性: 173人, 年齢中央値64歳(34歳から89歳); 女性: 197人, 年齢中央値73歳(55歳から97歳))を対象とした. |
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ISSN: | 0016-254X |