蜂窩織炎を契機に発症した2次性リンパ浮腫患者に対する複合的理学療法に基づく介入プログラムの効果

「はじめに」近年, 我が国では, リンパ浮腫についてがん治療に随伴する1つの症状であることがクローズアップされることにより, 様々な媒体を通じてリンパ浮腫に関する知識を得ることが可能となった1)~4). 現時点で, リンパ浮腫治療のための最良の方法として挙げられる療法は複合的理学療法(Complex Decongestive Physiotherapy, 以下CDPとする)であり, 我が国の文献の多くは本療法の解説や症例報告である5)~7). 一方, 本報告のような1年余のプログラムに則った介入を行い, その間の浮腫と自覚症状の変化や, 皮膚の状態などを追跡し, いかに日常生活に導入するかを検...

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Veröffentlicht in:福岡医学雑誌 2009, Vol.100 (6), p.235-241
Hauptverfasser: 中尾富士子, 古谷彰, 吉村耕一, 濱野公一, 木下由美子, 川本利恵子, 中尾久子, 鈴木志津枝
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「はじめに」近年, 我が国では, リンパ浮腫についてがん治療に随伴する1つの症状であることがクローズアップされることにより, 様々な媒体を通じてリンパ浮腫に関する知識を得ることが可能となった1)~4). 現時点で, リンパ浮腫治療のための最良の方法として挙げられる療法は複合的理学療法(Complex Decongestive Physiotherapy, 以下CDPとする)であり, 我が国の文献の多くは本療法の解説や症例報告である5)~7). 一方, 本報告のような1年余のプログラムに則った介入を行い, その間の浮腫と自覚症状の変化や, 皮膚の状態などを追跡し, いかに日常生活に導入するかを検討した論文は少なかった. そこで我々は, 研究チームが作成したCDPの考え方に基づく外来で行うプログラムによる介入研究を行った. その研究過程において, 蜂窩織炎を契機に発症した下肢のリンパ浮腫患者に対し観察した結果, 患肢からの皮膚感染を防ぎ, 浮腫の周囲径と自覚症状の軽減につながるという経験をした.
ISSN:0016-254X