在宅で認知症者に関わる高齢介護者の睡眠状況とその影響要因の検討

「要旨」 [目的] 在宅で認知症者を介護する高齢介護者の睡眠の実態を明らかにするとともに, 睡眠状況に影響を及ぼす要因について検討した. [方法] 高齢介護者104名に対して, 基本情報, OSA睡眠調査票MA版, ESS眠気自己評価スケール, 介護負担尺度, 自己効力感尺度生活満足度, 疲労感尺度, 心理ストレス尺度を用いて調査を実施した. また認知症者の基本情報について調べた. [結果] 高齢介護者の平均年齢は72.4±6.3歳で, 約6割が疾患を持って生活していた. また認知症者の平均年齢は, 74.8±6.9歳であった. OSA-MA版で睡眠障害と判定された高齢介護者は87名(83.7...

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Veröffentlicht in:看護学統合研究 2017-03, Vol.18 (2), p.1-13
Hauptverfasser: 坂口京子, 讃井真理, 河野保子
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「要旨」 [目的] 在宅で認知症者を介護する高齢介護者の睡眠の実態を明らかにするとともに, 睡眠状況に影響を及ぼす要因について検討した. [方法] 高齢介護者104名に対して, 基本情報, OSA睡眠調査票MA版, ESS眠気自己評価スケール, 介護負担尺度, 自己効力感尺度生活満足度, 疲労感尺度, 心理ストレス尺度を用いて調査を実施した. また認知症者の基本情報について調べた. [結果] 高齢介護者の平均年齢は72.4±6.3歳で, 約6割が疾患を持って生活していた. また認知症者の平均年齢は, 74.8±6.9歳であった. OSA-MA版で睡眠障害と判定された高齢介護者は87名(83.7%)であり, 睡眠状況に影響を及ぼす直接的要因は介護負担感, 心理ストレス, 昼寝時間であった. また間接的要因として外出頻度, 疲労感, 自己効力感, 介護期間が抽出された. [結論] 認知症者を見守っている高齢介護者の主観的な睡眠状況は厳しい状況にあり, 睡眠障害を改善するためには介護負担の軽減, 心理ストレスの緩和, 睡眠時間の確保などが重要であることが示唆された.
ISSN:1346-0692