臨地実習による看護技術の経験及び技術水準の到達状況-看護学生の「看護技術経験録」から

「論文要旨」 臨地実習での看護技術の経験状況及び期待する技術水準への到達状況を調べるために, 2011年2月から2012年10月までの臨地実習に参加した看護学生105人の「看護技術経験録」について分析を行なった. その結果, 水準1で求められる技術のうち, バイタルサインや症状・病態の観察, 安全な療養生活の援助に関する技術などの経験頻度は高く, 単独実施に到達できた学生が8割以上であった. 一方, 吸引や検体採取など侵襲性を伴う, または一定の操作スキルが求められる技術の到達率は2割未満であった. 清拭, オムツ交換, 陰部ケア, 洗髪などは指導下では8割以上の学生が実施できていたが, 単独...

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Veröffentlicht in:看護学統合研究 2012-09, Vol.14 (1), p.1-12
Hauptverfasser: 成順月, 佐々木秀美, 山内京子, 加藤重子, 松井英俊, 岡平美佐子, 村松真千子, 岡本響子, 奥田泰子, 島内節
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「論文要旨」 臨地実習での看護技術の経験状況及び期待する技術水準への到達状況を調べるために, 2011年2月から2012年10月までの臨地実習に参加した看護学生105人の「看護技術経験録」について分析を行なった. その結果, 水準1で求められる技術のうち, バイタルサインや症状・病態の観察, 安全な療養生活の援助に関する技術などの経験頻度は高く, 単独実施に到達できた学生が8割以上であった. 一方, 吸引や検体採取など侵襲性を伴う, または一定の操作スキルが求められる技術の到達率は2割未満であった. 清拭, オムツ交換, 陰部ケア, 洗髪などは指導下では8割以上の学生が実施できていたが, 単独実施は5割未満であった. 水準2で求められる技術のうち, 注射・輸液管理・採血の指導下での実施率は5割未満と低く, 水準3で求められる技術のうち, 人工呼吸, 気道確保, AED除細動や閉鎖式心マッサージなどを見学できた学生は2割未満であった. 身体への侵襲性やリスクを伴う等の事例が少ない技術を修得させるためには, 学内演習の強化や事後振り返り学習を促すことの重要性が示唆された.
ISSN:1346-0692