看護系大学・短期大学における「国際看護・保健」に関する研究の実態と課題

2002年に「国際看護, 保健」に関する研究動向を文献により分析した結果, 特定著者による特定分野の研究が多く, 同分野における学術的な取組みがまだ少ないことが示唆された. そこで, 看護系大学, 短期大学で「国際看護, 保健」に関連する科目を担当している教員を調査し, 現在の研究活動の実態と彼らが積極的な研究活動を継続する上での問題や課題を明らかした. その結果, 過去に比べて, 現在, 研究活動に積極的に従事している者が少ないということが明らかになった. その理由として, 研究時間, 研究費の確保に加えて, 特に「国際看護, 保健」分野の場合, 海外でのフィールドの確保とその継続が困難にな...

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Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:看護学統合研究 2005-03, Vol.6 (2), p.1-7
Hauptverfasser: 平岡敬子, 吉野純子
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:2002年に「国際看護, 保健」に関する研究動向を文献により分析した結果, 特定著者による特定分野の研究が多く, 同分野における学術的な取組みがまだ少ないことが示唆された. そこで, 看護系大学, 短期大学で「国際看護, 保健」に関連する科目を担当している教員を調査し, 現在の研究活動の実態と彼らが積極的な研究活動を継続する上での問題や課題を明らかした. その結果, 過去に比べて, 現在, 研究活動に積極的に従事している者が少ないということが明らかになった. その理由として, 研究時間, 研究費の確保に加えて, 特に「国際看護, 保健」分野の場合, 海外でのフィールドの確保とその継続が困難になっていることがわかった. したがって, 同分野の研究動向が特定の研究者による特定の地域に集中しているのは, 同分野を継続して研究できる人材が限られていることが示唆された. 今後, 同分野の積極的な研究が進み, その成果が学会等で発表されるためには, フィールドの確保を始めとする同分野の研究者の自助努力と共に, 同分野の研究に集中できるような所属機関の理解を含めた研究環境もまた必要であると考える.
ISSN:1346-0692