地域在住高齢者におけるグリーンスローモビリティ導入による外出,社会的行動,ポジティブ感情を感じる機会の主観的変化: 前後データを用いた研究
目的:高齢者の移動支援として試行導入したグリーンスローモビリティ(以下,グリスロ)利用による外出,社会的行動,ポジティブ感情を感じる機会の主観的変化を明らかにした.方法:2市3地域で8週間グリスロを導入し,導入前後の自記式質問紙調査に回答した65歳以上の高齢者599人を分析対象とした.対象者をグリスロ利用群と非利用群の2群に分け,導入後の外出(行動範囲など),社会的行動(地域活動に参加など),ポジティブ感情(気持ちが明るくなるなど)の変化を評価した.ポアソン回帰分析を実施し,累積発生比と95%信頼区間,P値をそれぞれ求めた.P値はボンフェローニ法により補正した(有意水準:P=0.0042).結...
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Veröffentlicht in: | 老年社会科学 2023/10/20, Vol.45(3), pp.225-238 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
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Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 目的:高齢者の移動支援として試行導入したグリーンスローモビリティ(以下,グリスロ)利用による外出,社会的行動,ポジティブ感情を感じる機会の主観的変化を明らかにした.方法:2市3地域で8週間グリスロを導入し,導入前後の自記式質問紙調査に回答した65歳以上の高齢者599人を分析対象とした.対象者をグリスロ利用群と非利用群の2群に分け,導入後の外出(行動範囲など),社会的行動(地域活動に参加など),ポジティブ感情(気持ちが明るくなるなど)の変化を評価した.ポアソン回帰分析を実施し,累積発生比と95%信頼区間,P値をそれぞれ求めた.P値はボンフェローニ法により補正した(有意水準:P=0.0042).結果:グリスロ利用群は非利用群と比較して外出,社会的行動,ポジティブ感情の機会が2~5割,累積発生比で1.74〜5.21倍と有意に高かった.結論:グリスロには移動支援にとどまらず,“動く”通いの場のような心理社会的な変化もあり,健康に資する可能性が示唆された. |
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ISSN: | 0388-2446 2435-1717 |
DOI: | 10.34393/rousha.45.3_225 |