男性定年退職者7人を対象とした喪失体験克服の諸要因と周囲の人間関係の検討
定年退職を経験した男性に,①定年退職以前から行っていたことはどのようなことか,②定年退職後をどのように過ごしたいと考えていたか,③定年退職に伴う喪失体験を克服する過程で周囲の人間がどのように関係したか克服に至る契機となったことはどのようなことか,について検討を加えることを目的とした.研究対象者を定年退職後5年以上経過し,現在は社会活動を行っている男性7人とし,半構造化面接による個別インタビュー調査を行った.収集したデータはKJ法を用いて分析した結果25のサブカテゴリー,6のカテゴリーを生成した.相互の関係を検討しA型図解化,B型文章化を行った.その結果,定年退職により失った肩書や役割を伴う職業...
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Veröffentlicht in: | 老年社会科学 2023/04/20, Vol.45(1), pp.7-16 |
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Hauptverfasser: | , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Schlagworte: | |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 定年退職を経験した男性に,①定年退職以前から行っていたことはどのようなことか,②定年退職後をどのように過ごしたいと考えていたか,③定年退職に伴う喪失体験を克服する過程で周囲の人間がどのように関係したか克服に至る契機となったことはどのようなことか,について検討を加えることを目的とした.研究対象者を定年退職後5年以上経過し,現在は社会活動を行っている男性7人とし,半構造化面接による個別インタビュー調査を行った.収集したデータはKJ法を用いて分析した結果25のサブカテゴリー,6のカテゴリーを生成した.相互の関係を検討しA型図解化,B型文章化を行った.その結果,定年退職により失った肩書や役割を伴う職業人生に執着し,移行後の生活の場である地域社会や家庭での役割を受け入れられず周囲との関係を構築できずにいることと,喪失体験の克服には身近な人々の存在が関連していることが明らかになった.さらに,定年退職後の姿は周囲と折り合いをつけたものであり,定年退職の経験は新たな喪失の準備として認識している状況が認められた. |
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ISSN: | 0388-2446 2435-1717 |
DOI: | 10.34393/rousha.45.1_7 |