「軽度要介護認定」高齢者の5年後の要介護度の推移の状況とその要因

本研究の目的は,在宅の軽度要介護認定高齢者の要介護度の推移の状況とその要因を明らかにし,介護予防対策の示唆を得ることである.2004年度に要支援と認定された939人と要介護1と認定された659人の計1,598人について分析を行った.基本属性,身体・心理・社会的項目について単変量の解析より,5年後の要介護度と有意であった項目について,多重ロジスティック回帰分析を行った.要支援者および要介護1者共に,悪化の抑制には老研式活動能力指標得点の1点あがる毎が関連し,悪化の促進には後期高齢者,排泄の失敗ありが共通して関連していた.要支援者では,主観的健康感の非健康,趣味,要介護1者では,過去1年間の転倒経...

Ausführliche Beschreibung

Gespeichert in:
Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:老年社会科学 2012/01/20, Vol.33(4), pp.538-554
Hauptverfasser: 和泉, 京子, 阿曽, 洋子, 山本, 美輪
Format: Artikel
Sprache:jpn
Schlagworte:
Online-Zugang:Volltext
Tags: Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
Beschreibung
Zusammenfassung:本研究の目的は,在宅の軽度要介護認定高齢者の要介護度の推移の状況とその要因を明らかにし,介護予防対策の示唆を得ることである.2004年度に要支援と認定された939人と要介護1と認定された659人の計1,598人について分析を行った.基本属性,身体・心理・社会的項目について単変量の解析より,5年後の要介護度と有意であった項目について,多重ロジスティック回帰分析を行った.要支援者および要介護1者共に,悪化の抑制には老研式活動能力指標得点の1点あがる毎が関連し,悪化の促進には後期高齢者,排泄の失敗ありが共通して関連していた.要支援者では,主観的健康感の非健康,趣味,要介護1者では,過去1年間の転倒経験ありも悪化の促進に関連していた. 軽度要介護認定高齢者に対しては,排泄の失敗の予防・支援,要支援者へは,趣味をもち活動することへの支援,要介護1者へは転倒予防の支援が介護予防につながると考えられる.
ISSN:0388-2446
2435-1717
DOI:10.34393/rousha.33.4_538