歯科医師および歯科衛生士数と歯科診療所で担うことのできる診療内容との関連 (平成24年新潟県歯科医療機能連携実態調査より)
概要 : 高齢化が進み, 有病者への対応や医療連携体制の必要性が高まる現在, 診療所は一次医療機関として, 多岐にわたる患者への対応および地域における多職種連携等が求められている. 本調査の目的は, 新潟県の診療所に勤務する各業種の従事状況と, 診療所で担える診療内容の関連について評価することである. 平成24年8月1日現在, 新潟県で開設されている県内すべての歯科診療所 (1,186施設) を対象に調査を行い, 平成24年7月の1カ月間の実施状況について, 質問紙による調査で回答を得た, 欠損値のない950施設を分析対象とした. 診療所に勤務している歯科医師数あるいは歯科衛生士数を説明変数と...
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Veröffentlicht in: | 口腔衛生学会雑誌 2019-01, Vol.69 (1), p.10-18 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 概要 : 高齢化が進み, 有病者への対応や医療連携体制の必要性が高まる現在, 診療所は一次医療機関として, 多岐にわたる患者への対応および地域における多職種連携等が求められている. 本調査の目的は, 新潟県の診療所に勤務する各業種の従事状況と, 診療所で担える診療内容の関連について評価することである. 平成24年8月1日現在, 新潟県で開設されている県内すべての歯科診療所 (1,186施設) を対象に調査を行い, 平成24年7月の1カ月間の実施状況について, 質問紙による調査で回答を得た, 欠損値のない950施設を分析対象とした. 診療所に勤務している歯科医師数あるいは歯科衛生士数を説明変数とし, 歯科業務補助者数, 技工士数, 事務職数を共変量に在宅歯科医療サービスの実施状況についてロジスティック回帰分析, 障害者および摂食嚥下指導への対応状況については順序ロジスティック回帰分析を行った. その結果, 歯科衛生士数のみと関連がみられたのは在宅歯科医療サービス, 施設への歯科訪問診療, 訪問歯科衛生指導, 障害者への対応 (それぞれ調整済オッズ比〔95%信頼区間〕=1.12〔1.03-1.23〕, 1.11〔1.01-1.23〕, 1.31〔1.16-1.47〕, 1.27〔1.16-140〕) であった. 一方, 摂食嚥下指導への対応については歯科医師数 (1.24〔1.04-1.48〕) とのみ関連がみられた. 診療所の多岐にわたる患者への対応や病診連携を推進するには, まずは歯科医師の意識向上が前提であり, それを基に診療所における歯科医師および歯科衛生士の人材確保が必要である. |
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ISSN: | 0023-2831 |