血液透析患者における現在歯数および咬合支持状態と栄養状態との関連性

近年透析患者の高齢化が進んでおり,透析患者における低栄養と生命予後の関連が報告されている.低栄養の主な原因は食事摂取量の低下と考えられているが,これまでの研究で歯科的要因の関与については十分に検討されていない.本研究では,透析患者の栄養状態と現在歯数および咬合支持状態との関連を明らかにすることを目的として,透析医療機関に併設する歯科口腔外科を受診した透析歴1年以上の血液透析患者155名を対象に歯科初診時の口腔状態と直近の栄養指標を横断的に調査し,その関連性について統計学的に検討した.その結果,現在歯数および健全歯根膜表面積より算出される咬合支持能力指数(Normal Periodontal L...

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Veröffentlicht in:口腔衛生学会雑誌 2018, Vol.68(1), pp.2-8
Hauptverfasser: 山崎, 明香, 吉岡, 昌美, 板東, 高志, 日野出, 大輔
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:近年透析患者の高齢化が進んでおり,透析患者における低栄養と生命予後の関連が報告されている.低栄養の主な原因は食事摂取量の低下と考えられているが,これまでの研究で歯科的要因の関与については十分に検討されていない.本研究では,透析患者の栄養状態と現在歯数および咬合支持状態との関連を明らかにすることを目的として,透析医療機関に併設する歯科口腔外科を受診した透析歴1年以上の血液透析患者155名を対象に歯科初診時の口腔状態と直近の栄養指標を横断的に調査し,その関連性について統計学的に検討した.その結果,現在歯数および健全歯根膜表面積より算出される咬合支持能力指数(Normal Periodontal Ligament Index: NPLI)と標準化蛋白異化率(normalized protein catabolic rate: nPCR)の間に有意な正の相関を認めた(Spearman 順位相関係数検定,p
ISSN:0023-2831
2189-7379
DOI:10.5834/jdh.68.1_2