19. 福岡市における事業所歯科健診の新たな取り組み

市内の1事業所(本社は東京)について3年間にわたり, 状況に応じて選択できる健診メニューの提示, 受診者のニーズの事前把握, そして健診後のフォローの一環として歯間ブラシの継続的な使用率を高めるための携帯電話やパソコンへの支援メールの送付等事業所健診の新たな取り組みを行った. 相談・指導を中心とした健診は, 唾液検査(潜血反応)や口臭測定など受診者の関心が高く, かつ口腔衛生意識向上につながるツールの採用もあり, 満足度が高く, 再受診者が比較的多かった. しかし, 受診者は全社員の1/9であり, 受診率の向上のためにはわれわれが提案している健診の有用性のアピール, 職員が受診しやすい健診日時...

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Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:口腔衛生学会雑誌 2010, Vol.60 (5), p.618-618
Hauptverfasser: 三島公彦, 堀田謙一郎, 國武哲治, 平井友成, 大木和彦, 柏木伸一郎, 鎮守信弘, 筒井昭仁, 山本達雄
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:市内の1事業所(本社は東京)について3年間にわたり, 状況に応じて選択できる健診メニューの提示, 受診者のニーズの事前把握, そして健診後のフォローの一環として歯間ブラシの継続的な使用率を高めるための携帯電話やパソコンへの支援メールの送付等事業所健診の新たな取り組みを行った. 相談・指導を中心とした健診は, 唾液検査(潜血反応)や口臭測定など受診者の関心が高く, かつ口腔衛生意識向上につながるツールの採用もあり, 満足度が高く, 再受診者が比較的多かった. しかし, 受診者は全社員の1/9であり, 受診率の向上のためにはわれわれが提案している健診の有用性のアピール, 職員が受診しやすい健診日時の調整や社内広報の拡充, さらに健診後のフォローの充実が必要ではないかと思われる. 口腔内診査では複数回受診者においては未処置歯についてはほとんど改善されていたが, 歯周疾患が認められた者は多かった. また事前アンケートによれば, 定期健診受診率, 歯間清掃用具使用率ともに低く, 歯周病については予防や管理の重要性を健診時だけではなく, 定期的に繰り返しアピールする必要があると思われた. 歯間ブラシの継続使用支援メールの送付については, メールによって使用継続ができた者, 使用法や歯周病についての情報等が役立ったと回答した者が多く, その有用性が示唆された. 今後文字だけのメールではなく, 画像等を使ったより訴求力の高いものにする必要があると思われた.
ISSN:0023-2831