P20 清涼飲料水への浸漬によるエナメル質表面の経時的変化

近年, 食品性の酸蝕症が増加しており, 特に清涼飲料水の影響は大きいと報告されている. そこで本研究は清涼飲料水がエナメル質表面性状にどのような影響を及ぼすのかを検討するため, 清涼飲料水に浸漬後のエナメル質の経時的変化をQLF法により観察した. 試料として, 牛歯エナメル質表面に鏡面研磨を行い, ネイルバーニッシュを用いて2×2mmのウィンドを作製した. 次に各試料を炭酸飲料・スポーツ飲料・オレンジジュースに浸漬し, 試料表面の経時的変化を10分間隔で3時間, QLF法により観察した. QLF画像観察の結果, オレンジジュース群は50分, スポーツ飲料は60分, 炭酸飲料は90分間浸漬した試...

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Veröffentlicht in:口腔衛生学会雑誌 2010, Vol.60 (5), p.609-609
Hauptverfasser: 西田侑平, 土居貴士, 三宅達郎, 大橋晶子, 神原正樹
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:近年, 食品性の酸蝕症が増加しており, 特に清涼飲料水の影響は大きいと報告されている. そこで本研究は清涼飲料水がエナメル質表面性状にどのような影響を及ぼすのかを検討するため, 清涼飲料水に浸漬後のエナメル質の経時的変化をQLF法により観察した. 試料として, 牛歯エナメル質表面に鏡面研磨を行い, ネイルバーニッシュを用いて2×2mmのウィンドを作製した. 次に各試料を炭酸飲料・スポーツ飲料・オレンジジュースに浸漬し, 試料表面の経時的変化を10分間隔で3時間, QLF法により観察した. QLF画像観察の結果, オレンジジュース群は50分, スポーツ飲料は60分, 炭酸飲料は90分間浸漬した試料から酸蝕を示す像が観察された. また画像解析の結果, すべての試料で酸蝕程度を示す△Q値が経時的に増加した. 以上の結果から, 清涼飲料水への浸漬によってエナメル質表面が酸蝕され, またその酸蝕の程度は浸漬時間に依存することが示唆された.
ISSN:0023-2831