高齢者の口腔乾燥感と神経症症状および服薬との関連

高齢者の口腔乾燥感は主に薬剤の副作用によって生じると言われている.高齢者はストレスへの耐性が低いが,神経症症状と口腔乾燥感との関連を検討した報告は少ない.また,服薬および神経症症状と口腔乾燥感に関して,同じ対象者において同時に検討した報告も少ない,よって本研究では,高齢者における口腔乾燥感の自覚頻度を明らかにするとともに,服薬および神経症症状と口腔乾燥感の関連について検討することを目的とした.高齢者398名を対象として,質問紙や面接聞き取り等により口腔乾燥感,服薬状況および神経症症状を調査した.神経症症状の評価には,日本版GHQ30を用いた.口腔乾燥感を有する者は60.4%,神経症症状を有する...

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Veröffentlicht in:口腔衛生学会雑誌 2010/10/30, Vol.60(5), pp.575-583
Hauptverfasser: 船山, さおり, 伊藤, 加代子, 濃野, 要, 五十嵐, 敦子, 井上, 誠, 葭原, 明弘, 宮崎, 秀夫
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:高齢者の口腔乾燥感は主に薬剤の副作用によって生じると言われている.高齢者はストレスへの耐性が低いが,神経症症状と口腔乾燥感との関連を検討した報告は少ない.また,服薬および神経症症状と口腔乾燥感に関して,同じ対象者において同時に検討した報告も少ない,よって本研究では,高齢者における口腔乾燥感の自覚頻度を明らかにするとともに,服薬および神経症症状と口腔乾燥感の関連について検討することを目的とした.高齢者398名を対象として,質問紙や面接聞き取り等により口腔乾燥感,服薬状況および神経症症状を調査した.神経症症状の評価には,日本版GHQ30を用いた.口腔乾燥感を有する者は60.4%,神経症症状を有する者は27.6%であった.服薬中の者は72,3%,服薬数の最頻値は2剤であった.口渇高頻度薬剤の服用者は18.7%,服薬数の最頻値は1剤であった.口腔乾燥感を従属変数,性,神経症症状および口渇高頻度薬剤の服用を説明変数としたロジスティック回帰分析を行った結果,神経症症状のある者(オッズ比:2.059,p
ISSN:0023-2831
2189-7379
DOI:10.5834/jdh.60.5_575