自由集会2「齲蝕学―過去・現在・未来」
主催:日本齲蝕学研究会議(Cariology Today in Japan) 世話人:高橋信博(東北大学大学院歯学研究科口腔生化学), 眞木吉信(東京歯科大学衛生学) 参加人数:約80名 プログラム 座長:高橋信博 1. イントロダクション 高橋信博(東北大学大学院歯学研究科口腔生化学) 2. 口腔バイオフィルム研究 高橋信博(東北大学大学院歯学研究科口腔生化学) 3. 唾液研究 渡部茂(明海大学歯学部口腔小児科学) 4. 診断学 稲葉大輔(岩手医科大学歯学部口腔保健学) 5. 再石灰化研究 飯島洋一(長崎大学大学院医歯薬学総合研究科口腔保健学) 6. 食事・食生活研究 村上多惠子(愛知学院大...
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Veröffentlicht in: | 口腔衛生学会雑誌 2010, Vol.60 (1), p.58-59 |
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1. Verfasser: | |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 主催:日本齲蝕学研究会議(Cariology Today in Japan) 世話人:高橋信博(東北大学大学院歯学研究科口腔生化学), 眞木吉信(東京歯科大学衛生学) 参加人数:約80名 プログラム 座長:高橋信博 1. イントロダクション 高橋信博(東北大学大学院歯学研究科口腔生化学) 2. 口腔バイオフィルム研究 高橋信博(東北大学大学院歯学研究科口腔生化学) 3. 唾液研究 渡部茂(明海大学歯学部口腔小児科学) 4. 診断学 稲葉大輔(岩手医科大学歯学部口腔保健学) 5. 再石灰化研究 飯島洋一(長崎大学大学院医歯薬学総合研究科口腔保健学) 6. 食事・食生活研究 村上多惠子(愛知学院大学歯学部口腔衛生学) 7. 今後に向けて 眞木吉信(東京歯科大学衛生学) 高橋より, 本会の趣旨「近年の齲蝕学の進展を俯瞰し, 今後の齲蝕学の方向を討論し提示すること」が説明された後, 高橋から「口腔バイオフィルム研究」と題して, 近年の特異的プラーク説から生態学的プラーク説へのパラダイムシフトと, それを支援する基盤研究として口腔バイオフィルムの網羅的細菌叢解析と網羅的代謝物質解析(メタボローム解析)について発表された. 次いで, 渡部からは「唾液研究」と題して, 口腔内唾液pHモニタリングを実際の映像で示した後, 唾液緩衝能についての基本的な説明, ならびに最近多種市販されている低pH清涼飲料によるエナメル質脱灰と唾液の脱灰抑制作用などについて発表された. 稲葉からは「診断学」と題して, システマティック・レビューから現行の主な診断法の敏感度は象牙質齲蝕といえども高くないこと, 齲蝕診断は齲蝕の管理と不即不離であること, さらに, 診断モデルとしてICDASが提唱されていることについて発表された. 飯島からは「再石灰化研究」と題して, 再石灰化研究に使用されてきた微小硬度計でのミネラル換算の留意点, 蛍光を用いた初期齲蝕の検出機器を有効利用する際に必須となる初期齲蝕有病率に関するデータ不足の指摘, エナメル質の知見から象牙質の脱灰-再石灰化現象を外挿できない事実について発表された. そして村上からは「食事・食生活研究」と題して, 食生活と齲蝕の関連性について, 栄養素(全身的)と食品(局所的)の観点から科学的根拠を, さらに齲蝕を含む健康づくりの共通因子としての食生活の理解と, 人々のデマンドと医療者のニーズのギャップを埋める必要性について発表された. 最後に, 眞木から, 齲蝕学を網羅的に扱った初めての自由集会に多くの参加者を得て感謝していること, これを機に齲蝕学をテーマにした自由集会を継続したいこと, 次回以降はテーマを絞り疫学的内容などについても加味したいことなどが述べられた. 時間的制約からその場での討論は十分とは言えなかったものの, 最後まで多くの参加者を得たことから, 本会の目的は達せられたものと考えられる. |
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ISSN: | 0023-2831 |