中学生と高校生における歯の摩損に関する研究
近年,歯の摩損(咬耗,酸蝕および摩耗)に関する調査が世界的に実施され,有病状況,予防方法,関連要因について報告されている.しかし,わが国では歯の摩損の調査結果は報告されていない.そこでわれわれは,若い世代における歯の摩損の実態と関連要因を明らかにすることを目的に横断研究を行った.対象は神奈川県の某男子中学校と男子高等学校の生徒であり,歯の摩損検診は,咬耗,酸蝕,摩耗(代表としてのくさび状欠損)別に実施した.あわせて関連を検討する要因を質問紙調査によりデータ収集し,咬耗,酸蝕およびくさび状欠損それぞれの関連要因をロジスティック回帰分析により検討した.その結果,分析対象の歯の摩損の有病者率は29....
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Veröffentlicht in: | 口腔衛生学会雑誌 2009/10/30, Vol.59(5), pp.577-585 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
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Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 近年,歯の摩損(咬耗,酸蝕および摩耗)に関する調査が世界的に実施され,有病状況,予防方法,関連要因について報告されている.しかし,わが国では歯の摩損の調査結果は報告されていない.そこでわれわれは,若い世代における歯の摩損の実態と関連要因を明らかにすることを目的に横断研究を行った.対象は神奈川県の某男子中学校と男子高等学校の生徒であり,歯の摩損検診は,咬耗,酸蝕,摩耗(代表としてのくさび状欠損)別に実施した.あわせて関連を検討する要因を質問紙調査によりデータ収集し,咬耗,酸蝕およびくさび状欠損それぞれの関連要因をロジスティック回帰分析により検討した.その結果,分析対象の歯の摩損の有病者率は29.2%であり,その内訳は咬耗が28.3%,酸蝕が1.1%,くさび状欠損が0.5%であった.咬耗,酸蝕およびくさび状欠損それぞれで検討した関連要因で有意となったものは,酸蝕に対する年齢だけであった.今後,研究デザインや関連要因の把握の方法の妥当性を検討したうえで,さらなる研究が必要である. |
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ISSN: | 0023-2831 2189-7379 |
DOI: | 10.5834/jdh.59.5_577 |