学校歯科健診の敏感度の評価

山形県米沢市では学校歯科健診の篩い分け健診としての有効性について検討した. 対象は山形県米沢市の小・中学の児童生徒で, 平成7年から19年度に学校健診結果と「歯科受診のすすめ」を持参して, 同市内の歯科診療所で精密診査を受けた8,736名の永久歯134,080歯である. 学校健診結果と精密診査の一致度は, 処置歯(F)と健全歯(S)が95.2%, 94.9%で高く, 一方, 未処置歯(D)と要観察歯(CO)が66.2%, 55.2%で低値を示した. 学校健診をスクリーニング検査として, そのカット・オフ・ポイントを現行の学校歯科健診Dで, 精密診査結果のう歯と治療不要歯による四分表を作成して敏...

Ausführliche Beschreibung

Gespeichert in:
Bibliographische Detailangaben
Hauptverfasser: 結城昌子, 中川正晴, 五十嵐栄, 廣瀬公治
Format: Tagungsbericht
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
Tags: Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
Beschreibung
Zusammenfassung:山形県米沢市では学校歯科健診の篩い分け健診としての有効性について検討した. 対象は山形県米沢市の小・中学の児童生徒で, 平成7年から19年度に学校健診結果と「歯科受診のすすめ」を持参して, 同市内の歯科診療所で精密診査を受けた8,736名の永久歯134,080歯である. 学校健診結果と精密診査の一致度は, 処置歯(F)と健全歯(S)が95.2%, 94.9%で高く, 一方, 未処置歯(D)と要観察歯(CO)が66.2%, 55.2%で低値を示した. 学校健診をスクリーニング検査として, そのカット・オフ・ポイントを現行の学校歯科健診Dで, 精密診査結果のう歯と治療不要歯による四分表を作成して敏感度(ST)と特異度(SP)を算出した. その結果, ST=31.9, SP=99.1とDのみを陽性とした場合ではう歯の見落としが全体で7割近くあった. それに対し, 米沢の「歯科受診のすすめ」による精密検査(DにCOを加えて陽性とした場合)では, ST=57.6, SP=94.4とSPが若干低くなるものの, STが高い傾向を示した. 米沢の保健活動は敏感度および特異度がともに高く, 有効であることが確認された.
ISSN:0023-2831