福岡市における幼児の乳歯齲蝕罹患状況の経年的推移及び保育園と幼稚園との比較
福岡市歯科医師会は, 市内で毎年実施している園児の歯科健診を基に, 平成1~15年の経年的な乳歯齲蝕罹患状況および保育園と幼稚園との比較調査を行った. その結果, 乳歯齲蝕罹患者率は, この15年間に30%弱減少したが平成13年以降は変化がみられず, 3, 4, 5歳児でそれぞれ30, 45, 55%程度であった. 保育園と幼稚園との比較では保育園児のほうが同年齢で約10%高い傾向を示した. 齲蝕治療完了者率は, 平成12年までは増加傾向であったがその後低下し, 3, 4, 5歳児でそれぞれ25, 30, 35%程度であった. 保育園と幼稚園との比較では幼稚園児のほうが同年齢で約15%高い傾向...
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Zusammenfassung: | 福岡市歯科医師会は, 市内で毎年実施している園児の歯科健診を基に, 平成1~15年の経年的な乳歯齲蝕罹患状況および保育園と幼稚園との比較調査を行った. その結果, 乳歯齲蝕罹患者率は, この15年間に30%弱減少したが平成13年以降は変化がみられず, 3, 4, 5歳児でそれぞれ30, 45, 55%程度であった. 保育園と幼稚園との比較では保育園児のほうが同年齢で約10%高い傾向を示した. 齲蝕治療完了者率は, 平成12年までは増加傾向であったがその後低下し, 3, 4, 5歳児でそれぞれ25, 30, 35%程度であった. 保育園と幼稚園との比較では幼稚園児のほうが同年齢で約15%高い傾向を示した. 乳歯齲蝕罹患状況と治療状況は好転しているが十分ではなく, また保育園と幼稚園間で差が認められた. そこで, 福岡市歯科医師会は福岡市と共同し, 従来の歯科健診事業に加え, 乳歯齲蝕罹患状況のさらなる改善のために, 健康づくりセンターで「親子で歯の健康教室」, 育児サークルなどへの「歯科出前講座」を実施し, 齲蝕の治療状況を改善するために, 未処置齲蝕減少園の表彰, 歯科医師からの治療報告を追加した健診票の作成, 幼児の齲蝕治療の協力体制の整備などを実施している. 今後, これらの事業が目的に寄与しているかを再評価する必要がある. |
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ISSN: | 0023-2831 |