改革の時期に感じること

明治39年に「歯科医師法」が制定されてからまもなく100年を迎えるが, 歯科大学から昨今の歯科医学医療の動きを眺めると, 私には古くは江戸幕府末期の動乱から明治維新の改革にかけて, 近代では第二次世界大戦下から戦後の改革にかけてのようにも思える. 昨今では, コア, カリキュラム, 問題解決型チュートリアル, インフォームド, コンセント, 卒後臨床研修必修化, EBM, 倫理指針また国立大学の法人化などの言葉をしばしば耳にする. 否, ときにはこれらの言葉に支配されているようにも思える. 医学医療の歴史を振り返ると, 多くの期間をパターナリズムによって支配されていた. 昨今の改革は, 医学医...

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Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:口腔衛生学会雑誌 2004-04, Vol.54 (2), p.79-80
1. Verfasser: 末高武彦
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:明治39年に「歯科医師法」が制定されてからまもなく100年を迎えるが, 歯科大学から昨今の歯科医学医療の動きを眺めると, 私には古くは江戸幕府末期の動乱から明治維新の改革にかけて, 近代では第二次世界大戦下から戦後の改革にかけてのようにも思える. 昨今では, コア, カリキュラム, 問題解決型チュートリアル, インフォームド, コンセント, 卒後臨床研修必修化, EBM, 倫理指針また国立大学の法人化などの言葉をしばしば耳にする. 否, ときにはこれらの言葉に支配されているようにも思える. 医学医療の歴史を振り返ると, 多くの期間をパターナリズムによって支配されていた. 昨今の改革は, 医学医療を学ぶ学生の理解度を考慮した教育支援, 患者さんの今後の日常生活を考慮した医療支援を原点としており, いずれも当たり前のことで, これらを考慮した改革に否ということはできない. しかし, 歯科における改革の歴史を眺めると, 歯科では医科に比べてこれらの先進例が少なく, 積み重ねに乏しいためか, 私にはほとんどが医学医療に追従する形で進められているように感じる. 歯科医学医療には医学医療と同様な面もあるが, 異なる面も多々ある.
ISSN:0023-2831