トレーニングソフト『歯グキを見る眼を養おう』(ダーグズ)で得られた中学生ならびに歯学生の「歯周状態判断力」について
本研究の主たる目的は,コンピュータトレーニングソフト『歯グキを見る眼を養おう』〔以下,英訳頭文字(DAAGS)をとりダーグズとする,初心者コース〕を用い,中学生と歯学生の「歯周状態判断力」の実態を把握することである.初めに,口腔評価指数(ORI)の基準カラー写真(+2〜-2)をみせ,ダーグズ利用時に必要な判定基準を理解させた.その後,スクリーン上に提示された口腔写真24枚の歯周状態を5段階評価させた.正解数(ゴールデン・スタンダードとの一致数),再現数(5組ある同一スライドの判定再現性),的はずれ回答数(ゴールデン・スタンダードとの判定差の度合い)をもとに,両群間の「歯周状態判断力」(総合評価...
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Veröffentlicht in: | 口腔衛生学会雑誌 2004/01/30, Vol.54(1), pp.42-49 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
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Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 本研究の主たる目的は,コンピュータトレーニングソフト『歯グキを見る眼を養おう』〔以下,英訳頭文字(DAAGS)をとりダーグズとする,初心者コース〕を用い,中学生と歯学生の「歯周状態判断力」の実態を把握することである.初めに,口腔評価指数(ORI)の基準カラー写真(+2〜-2)をみせ,ダーグズ利用時に必要な判定基準を理解させた.その後,スクリーン上に提示された口腔写真24枚の歯周状態を5段階評価させた.正解数(ゴールデン・スタンダードとの一致数),再現数(5組ある同一スライドの判定再現性),的はずれ回答数(ゴールデン・スタンダードとの判定差の度合い)をもとに,両群間の「歯周状態判断力」(総合評価)を比較した.その結果,正解数,再現数,的はずれ回答数のいずれにおいても歯学生のほうが能力的に上回っていた.中学生の総合評価の分布については,やや悪いほうに偏った釣鐘状分布に近く,今回設定した初心者コースの基準は,中学生の判断力の向上を図るうえで妥当な分布と考えられた.また,中学生の半数近くが「歯グキヘの関心が高まった」と回答し,約80%の歯学生は「今回のコンピュータ・プログラムは私達に歯周の健康レベルを理解する動機づけになる」と肯定的な回答をした.以上のことから,本トレーニングソフトは,歯学生やゲーム世代の若者に適した口腔保健教材になると推察された |
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ISSN: | 0023-2831 2189-7379 |
DOI: | 10.5834/jdh.54.1_42 |