口臭測定におけるガスクロマトグラフの有効性
口臭についての関心は高まりつつあり, 専門的治療を希望する患者は増加傾向にある. われわれのクリニックでは, 1998年の開設以来平成13年4月までに339名の初診患者(年齢45±16歳, 男性119名, 女性220名)を診療してきた. これらの患者についての病態分類, および各口臭検査法の有効性などについて分析を行った. 官能試験の結果, 患者の半数以上が「ほとんど臭いを感じない」または「軽度の口臭」を示すレベルであった. この結果をもとに病態分類を行ったところ, 男女とも仮性口臭症と診断される者が半数を占め, 全体では53.4%がこの範疇に入った. また, 40.7%が真性口臭症, 5.9...
Gespeichert in:
Hauptverfasser: | , , , , , , |
---|---|
Format: | Tagungsbericht |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
Tags: |
Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
|
Zusammenfassung: | 口臭についての関心は高まりつつあり, 専門的治療を希望する患者は増加傾向にある. われわれのクリニックでは, 1998年の開設以来平成13年4月までに339名の初診患者(年齢45±16歳, 男性119名, 女性220名)を診療してきた. これらの患者についての病態分類, および各口臭検査法の有効性などについて分析を行った. 官能試験の結果, 患者の半数以上が「ほとんど臭いを感じない」または「軽度の口臭」を示すレベルであった. この結果をもとに病態分類を行ったところ, 男女とも仮性口臭症と診断される者が半数を占め, 全体では53.4%がこの範疇に入った. また, 40.7%が真性口臭症, 5.9%が口臭恐怖症と診断された. また, 口臭の主な原因物質である揮発性硫化物の濃度をポータブルサルファイドモニター, ガスクロマトグラフで測定したところ, 官能試験の結果との間に強い相関が認められた. さらに, 官能試験の結果をもとに口臭を認める群と認めない群に分け, これらの機器を用いた場合の両群の判別区分値を算出したところ, ポータブルサルファイドモニターでは123ppb, ガスクロマトグラフでは63ppbであった. さらにガスクロマトグラフの値を用いた場合, サルファイドモニターの値を用いた場合よりも, より高い敏感度, 特異度が得られたことから, 口臭測定におけるガスクロマトグラフの有効性が示された. |
---|---|
ISSN: | 0023-2831 |