和歌山県の一地域において展開された学校ベースのフッ化物洗口プログラム : 齲蝕減少期におけるその齲蝕予防効果
全国的に齲蝕が低減する状況において,なおも学校ベーズのフッ化物洗口プログラム(F洗口)が有効か否か検討するために,F洗口を含む学校歯科保健プログラムの評価を行った。1994年12月,和歌山県の非フッ素地域において中学生を対象に,齲蝕の診査を行い,また,歯垢,歯石,および歯肉炎についても診査した。F洗口に6年間継続して参加した児童をF群(211名),1年未満しか参加しなかった児童(144名)をR群としたとき,F群(有病率;50.7%,平均DMFT=1.56)のほうがR群(有病率;74.3%,平均DMFT=3.13)よりも齲蝕有病状況が良好であり,統計学的にも有意であった。単変量解析においては「歯...
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Veröffentlicht in: | 口腔衛生学会雑誌 2000/01/30, Vol.50(1), pp.63-68 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Schlagworte: | |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 全国的に齲蝕が低減する状況において,なおも学校ベーズのフッ化物洗口プログラム(F洗口)が有効か否か検討するために,F洗口を含む学校歯科保健プログラムの評価を行った。1994年12月,和歌山県の非フッ素地域において中学生を対象に,齲蝕の診査を行い,また,歯垢,歯石,および歯肉炎についても診査した。F洗口に6年間継続して参加した児童をF群(211名),1年未満しか参加しなかった児童(144名)をR群としたとき,F群(有病率;50.7%,平均DMFT=1.56)のほうがR群(有病率;74.3%,平均DMFT=3.13)よりも齲蝕有病状況が良好であり,統計学的にも有意であった。単変量解析においては「歯垢付着あり」のほうが「歯垢付着」よりも有意に齲蝕有病率が高かったが,多重ロジスティック回帰分析においては「歯垢付着のあり/」は,,齲蝕の有無に有意な影響を与えておらず,一方,群間(F群/R群)および学年間には齲蝕の有無に有意な差がみられた。F群とR群における「歯垢の付着」,「歯石の沈着」および「歯肉炎発症の有無」を比較したところ,いずれもF群のほうがR群より良好であり,「歯垢の付着」については統計学的に有意な差がみられた。学童の齲蝕有病状況が良好な地域や齲蝕が漸減する時期においても,非フッ素地域においては,学校ベースのF洗口プログラムが齲蝕有病状況を改善させることが示された。 |
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ISSN: | 0023-2831 2189-7379 |
DOI: | 10.5834/jdh.50.1_63 |