3歳児う蝕有病率と地域要因について

日本のう蝕有病を先進諸国のそれと比較したとき, 特徴として言えることは, 減少傾向はみられるものの, 著しい変化が認められないことである. 本研究ではその要因追求の第一歩として, 歯科衛生関係資料から3歳児のう蝕有病率の平成3年から8年までの5年間の変化率を求め, それに影響を及ぼす可能性があると考えられる10の要因変数について重回帰分析を試みた. 地域歯科保健に関与している専門職集団に関する4項目, 公衆衛生に対する認識に影響を与えているのではないかと考えられる4項目, 生活習慣, 知識の流動性に影響を与えるのではないかと考えられる2項目について, う蝕の変化率に対してステップワイズ回帰分析...

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Hauptverfasser: 坂本昌子, 田浦勝彦, 楠本雅子
Format: Tagungsbericht
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:日本のう蝕有病を先進諸国のそれと比較したとき, 特徴として言えることは, 減少傾向はみられるものの, 著しい変化が認められないことである. 本研究ではその要因追求の第一歩として, 歯科衛生関係資料から3歳児のう蝕有病率の平成3年から8年までの5年間の変化率を求め, それに影響を及ぼす可能性があると考えられる10の要因変数について重回帰分析を試みた. 地域歯科保健に関与している専門職集団に関する4項目, 公衆衛生に対する認識に影響を与えているのではないかと考えられる4項目, 生活習慣, 知識の流動性に影響を与えるのではないかと考えられる2項目について, う蝕の変化率に対してステップワイズ回帰分析を行った結果, 最終学歴(旧制中学を含む高校以下)と共働き世帯の全世帯に占める割合が有効な説明因子となった. また, 平成8年の3歳児う蝕有病率に対しては, 最終学歴がp値0.0002, 共働きがp値0.0145と, 有意な相関を示す結果が得られた.
ISSN:0023-2831