教材としてのシーラント実施状況と小窩裂溝の形態模型作成に関する研究
エッチングを用いないシーラントの維持機構を研究した江藤の論文を参考にして, 学生や患者教育に役立つ立体模型を作成した. この模型と, 従来通りの切片標本とを組み合わせて, 小窩裂溝やシーラントの実施状況を説明することによって, 小窩裂溝の持つ立体的な複雑さや, 総合されたアンダーカットを理解させうることが確認されたので, その模型作成に関する問題や衛生士学校2年生35名の理解度などについて報告する. ニッシン(株)から提供された実物の3倍大透明歯冠部模型に極細フィッシャーバーを用いて, 人工的小窩裂溝を中心溝部に作成した. その窩溝部にシーラントを実施し, 歯冠部内に透過された填塞材を確認後,...
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Format: | Tagungsbericht |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | エッチングを用いないシーラントの維持機構を研究した江藤の論文を参考にして, 学生や患者教育に役立つ立体模型を作成した. この模型と, 従来通りの切片標本とを組み合わせて, 小窩裂溝やシーラントの実施状況を説明することによって, 小窩裂溝の持つ立体的な複雑さや, 総合されたアンダーカットを理解させうることが確認されたので, その模型作成に関する問題や衛生士学校2年生35名の理解度などについて報告する. ニッシン(株)から提供された実物の3倍大透明歯冠部模型に極細フィッシャーバーを用いて, 人工的小窩裂溝を中心溝部に作成した. その窩溝部にシーラントを実施し, 歯冠部内に透過された填塞材を確認後, 近遠心的に中心溝から切断された面にみえるシーラント実施状況を立体的に観察させた. 35名の学生のうち, 総合された立体模型と合わせて, 従来からの切片での説明を受けた者7名は, 窩溝の形態や窩溝内部の総合されたアンダーカットがシーラントの維持機構として働くことを良く理解した. 透明模型を近遠心的に切断した中心溝部の状態を模型上でみることにより, その立体的構造を従来の切片標本やネガティブパターン写真よりも理解しやすいことが認められた. 齲蝕多発部位としての小窩裂溝を学生や患者から, より正しい理解を得るためには, シーラントが実施されている状況をより現実的に確認させることが重要であると認められた. 今後は, この模型の切断方向や種々なる断面の違いをシーラント材の立体的動きなどを中心に検討した模型作成を計画している. |
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ISSN: | 0023-2831 |