初期齲蝕の検出に関する新しい考え方 : 歯科用探針は侵襲性の大きい齲蝕診査器具である
「緒言」わが国の歯科医療界も, 従来の疾病対症療法の『治療型』から, 疾病原因を明らかにし, 口腔の健康の保持増進を目指す考え方を基本とする『予防型』へ移行しつつある. 1994年12月8日に学校保健法施行規則が一部改正され, 小児の口腔保健の推進が強調された1). しかしながら, 齲蝕の検出には旧来と同じく, 歯面を歯科用探針により触知することを明記した侵襲性の大きい診査法, すなわち歯質破壊の恐れのある検出方法を採用しており, この点で世界の歯科保健界の考え方との間にギャップがある2, 3). わが国の集団検診の現状としては, 齲蝕検出の際に, 歯科用探針と歯鏡による視診型の歯科検査が続行...
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Veröffentlicht in: | 口腔衛生学会雑誌 1999/04/30, Vol.49(2), pp.145-150 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 「緒言」わが国の歯科医療界も, 従来の疾病対症療法の『治療型』から, 疾病原因を明らかにし, 口腔の健康の保持増進を目指す考え方を基本とする『予防型』へ移行しつつある. 1994年12月8日に学校保健法施行規則が一部改正され, 小児の口腔保健の推進が強調された1). しかしながら, 齲蝕の検出には旧来と同じく, 歯面を歯科用探針により触知することを明記した侵襲性の大きい診査法, すなわち歯質破壊の恐れのある検出方法を採用しており, この点で世界の歯科保健界の考え方との間にギャップがある2, 3). わが国の集団検診の現状としては, 齲蝕検出の際に, 歯科用探針と歯鏡による視診型の歯科検査が続行されているのが一般的である. しかしながら, 小児齲蝕の予防に成功した歯科保健先進国では歯科用探針を疑問視あるいはそれを使用しないという見解が強い4). 最近, オランダのACTA(Academic Centre for Dentistry Amsterdam)に本報告で用いた質問票の原型を郵送したところ, ACTAでは探針を使用しない教育を行っているという返信を入手した. そこで, 齲蝕検出の際に変動の大きい咬合面齲蝕の検出に際しての歯科用探針の使用とそれに関する意見と臨床教育について, 質問紙法を用いて調査した. |
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ISSN: | 0023-2831 2189-7379 |
DOI: | 10.5834/jdh.49.2_145 |